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パナ技術で加速の「おもてなし」火鍋チェーン海底撈、純利益9割減の衝撃浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(2/5 ページ)

中国で最も有名な火鍋チェーンで、日本にも出店する「海底撈火鍋」が3月1日、純利益が前年比90%減少という業績予想を開示した。中国では珍しい「至れり尽くせり」のおもてなしで差別化に成功し、火鍋チェーンとして初の上場を果たした海底撈の成長神話が岐路に立たされている。

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GDPプラスも飲食店は壊滅的打撃

 海底撈の19年の純利益は、23億4700万元(約390億円)。そこから90%減となると、20年の純利益は2億3500万元(約39億円)の見通しだ。中国はコロナ禍をいち早く脱し、20年の経済成長率(GDP)もプラスに踏みとどまった。

 ただし飲食業界は他国同様、壊滅的な打撃を受けた。20年1月の春節休暇直前に新型コロナウイルスが広がり、多くの地域で2〜3カ月にわたって飲食店の休業や入店制限が求められたが、日本のような休業補償はほとんどなかった。

 さらに「大勢で鍋をつつく」ことになる火鍋店は、武漢のクラスター拡大の原因としてやり玉にも挙げられた。このような逆風の中、海底撈の20年の純利益が黒字を維持できたのは、「踏ん張った」といえるかもしれない。


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