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パナ技術で加速の「おもてなし」火鍋チェーン海底撈、純利益9割減の衝撃浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(4/5 ページ)

中国で最も有名な火鍋チェーンで、日本にも出店する「海底撈火鍋」が3月1日、純利益が前年比90%減少という業績予想を開示した。中国では珍しい「至れり尽くせり」のおもてなしで差別化に成功し、火鍋チェーンとして初の上場を果たした海底撈の成長神話が岐路に立たされている。

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 同社の公式サイトによると、日本への進出は14年。この頃には海底撈は中国で最も有名な火鍋チェーンに成長しており、「店内でのエンターテインメントショー」「無料のジェルネイル」「待ち時間のスナックや果物食べ放題」も標準化された。


店舗の無料ネイルサービスの様子(海底撈のウェイボ公式アカウントより)

 接客革命を起こした海底撈は、ITの活用でも先駆的存在だ。日本進出時点で既にタブレットによる注文システムを導入しており(当時は人不足でも非接触時代でもなかった)、18年には6台のロボットが食品貯蔵庫から食材を取り出したり、顧客の元に運ぶスマート店舗を北京にオープンした。ちなみにこの「自動おかず倉庫」システムは、パナソニックコネクティッドソリューションズ社が提供している。


パナソニックが2018年10月に開催した創業100年記念イベントでは、津賀一宏社長の基調講演でも海底撈とのスマートレストラン構想について触れている(リンク、2018年撮影)

 ロボットはコロナ禍の非接触サービスでも活躍し、中国メディアによると20年時点で、海底撈には計958台の食材運搬ロボットが働いているという。

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