在宅勤務を導入している企業は、新入社員を出社させる? 人事担当者に聞いた結果は……:フォローが課題
新入社員が会社にやってくる。リモートワークを実施している企業はどう対処するのか。定期的に出社させるのか、それとも……。
就職・転職情報企業の学情(東京都中央区)は3月12日、「2021年4月入社の新入社員の勤務形態」に関する調査結果を発表した。企業の人事担当者にインターネット上でアンケートを行い、集計した。
在宅勤務・テレワークを実施している企業に対し、「21年4月入社の新入社員を対象に、定期的に出社の機会を設けるか?」と尋ねたところ、81.8%が「はい」と回答。「いいえ」は18.2%にとどまった。
定期的に出社させると回答した人事担当者からは「会社への帰属意識の醸成や、新生活への不安解消のためには、入社後は出社が必要だと思う」「テレワークだけでは、OJTは難しい」「仕事の進め方への理解度やモチベーションを把握するためにも、定期的な出社は必要」といった声が寄せられた。一方、定期的に出社させないと回答した人事担当者は「OJT担当者もテレワークなので、研修や育成もリモートで実施する」「始業時や終業時にオンラインでMTGを実施し、コミュニケーションを図る」といった対応をするという。
若手社員が在宅勤務・テレワークをする際、人事担当者はどのような課題があると考えているのだろうか。最も多かった回答は「モチベーションの状態をつかみにくい」(72.1%)で、「報連相などのコミュニケーション不足」(68.8%)、「作業の進捗状況や成果の把握が難しい」(59.8%)と続いた。「直接コミュニケーションを取らないと、モチベーションや仕事の理解度は把握しにくい」「顔を合わせていたら、何気ない会話から、本音や不安を聞くことができる。オンラインのMTGでは、雑談やフランクな会話が生まれにくい」といったことを懸念しているようだ。
学情は、在宅勤務の実施に関して「コミュニケーションやフォローの面で課題を感じている企業が多い」と分析している。
今回の調査は2月22〜26日に実施した。有効回答数は545件。
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