上司を「まねる」ことが仕事なのか そんな時代は:新社会人へ(1/3 ページ)
昨年は、ちらほらとしかリクルート姿の学生くんたちを見ることがなく、今年入社する人たちは、ほぼオンラインでの面接をやり遂げた人たちなのだろう。大企業やIT関連の企業を中心に、すっかりテレワークが浸透している。自分のデスクがない新人ということもあるうる世代となりそうだ。
著者プロフィール:猪口真(いのぐち・まこと)
株式会社パトス代表取締役。
まだまだコロナも一向に収まらないどころか、増加傾向にすらあるが、やがて4月になると、企業には新入社員が入社する。
昨年は、ちらほらとしかリクルート姿の学生くんたちを見ることがなく、今年入社する人たちは、ほぼオンラインでの面接をやり遂げた人たちなのだろう。中小事業では、そぞろオフィスに出勤するところも増えてきたが、大企業やIT関連の企業を中心に、すっかりテレワークが浸透している。自分のデスクがない新人ということもあるうる世代となりそうだ。
そうした状況のなかで、社会に出る緊張感は相当なものだろう。学生の間は、仕事の経験といってもアルバイトが中心で、アルバイトも最近ではいろいろあるが、中心は、接客や肉体労働など、リアルな現場での仕事の経験だったはず。4月からの実際の仕事において、いきなりテレワークを中心とした業務を行うとなれば、不安がいっぱいだろう。
しかし、ある意味ラッキーなのは、こうした状況下で仕事をした経験は昨年から始まったばかりだということ。この1年、企業は試行錯誤でテレワークの実験を行ってきたが、業務を完全にテレワークのプロセスによってリエンジニアリングできたところはほとんどないだろう。
古くからある会社での監修や掟といったものが、テレワークや柔軟な働き方を邪魔している。これまでのやり方をテレワークに持ち込もうとしたところで土台無理な話だ。
むしろ、いわゆるよくわからない「会社の掟」を身につける必要もなく、最初から自由に働けるのは、実にラッキーなことだ。
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