紙が「業務効率を下げる」「業務量を増やす」と考える人は8割以上 その理由は?:人事・総務・経理に調査
年度が切り替わる時期は普段より忙しいと「非常に感じる」「少し感じる」と回答した人事・総務・経理にその理由を尋ねたところ、約8割以上の人が紙の書類により「業務効率が悪くなっている」「業務量が増えている」と考えている。ペーパーロジック株式会社(東京都品川区)が電子契約についての意識調査を実施したところ、そんな事実が判明した。
紙の書類で「業務効率が悪くなっている」「業務量が増えている」と考える人が約8割──ペーパーロジック株式会社(東京都品川区)の調査で、年度が切り替わる時期は、普段より忙しいと感じると答えた人事・総務・経理にその理由を尋ねたところ、このような結果が判明した。
「紙」で効率低下、業務量増加の傾向
具体的には、紙で業務効率が「非常に悪くなっていると感じる」人が28.5%、「少し悪くなっていると感じる」人が54.0%だった。紙で業務量が増えていると感じるかという問いには、28.5%が「非常に感じる」、52.4%が「少し感じる」と回答している。
業務量を増やす紙書類では「入社関連書類」が60.8%でトップに。次いで「稟議書」54.9%、「契約書」47.1%の順に回答を集めた。自由回答には、紙書類は検索性が悪く管理場所の確保が大変であることを指摘する声のほか、「エコではないし、経費も無駄」という意見もあった。
電子化を望む一方、変わらない体制を諦める声も
紙書類を電子化することで「業務効率化が図れる」と考える人は70%だった。電子化は「リモートワークの促進になる」など肯定的な見方が目立つ一方で、「紙が必要な部分もある。一気に廃止は難しい」という慎重な意見も。また、「昔からある会社だから社長を説得するのが困難」「紙で欲しがる上司がいる以上、電子化は無理」など諦めに近い声もあった。
ペーパーロジックは、業務量が増える時期を理解したうえで電子化による業務改善策を実行することが、毎年の負担を減らすことにつながるとしている。
これらの結果は、3月31日に同社がインターネット調査を実施し、判明した。対象は人事・総務・経理部に勤める男女111人。
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