「カーボンニュートラルのトップランナーでありたい」
トヨタは同日、電動車の販売台数見通しも発表した。30年には、グローバルで電動車800万台を見込む。そのうち、バッテリーEVとFCEVで200万台を占める計画だ。「電動化を含むCASE領域では、概算だが年間1兆円を投資してきた。今期は2割増で投資する予定だ」(近執行役員)
長田准執行役員は「トヨタが目指すのは、電動化比率を高めることではなく50年までにカーボンニュートラルを実現することだ。クルマを作り、運び、配客していく、一連のライフサイクルの中でCO2を減らす。そのためには、現段階でさまざまな技術に挑戦する必要がある」と話す。
「プリウスの発売(1997年)以降、CO2の低減、省エネという意味では、世界のトップランナーとして20%以上、実施してきたと思っている。カーボンニュートラルの領域でもトップランナーでありたい」(長田執行役員)
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