2015年7月27日以前の記事
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「闇バイト」はドロ沼への入り口世間にうとい若者(1/3 ページ)

世間にうとい若者は、「悪党が弱者を食い物にする」構図が社会にまん延していることを知らない。そして経済的に困窮すると、「自分だけは大丈夫」「今回だけだから」と自分に言い聞かせて「危ない橋」を渡ろうとする。そんな自分勝手な思い込みを狙っている連中におびき寄せられては身の破滅だ。

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日沖博道氏のプロフィール:

 パスファインダーズ社長。30年にわたる戦略・業務コンサルティングの経験と実績を基に、新規事業・新市場進出を中心とした戦略策定と、「空回りしない」業務改革を支援。日本ユニシス、アーサー・D・リトル等出身。一橋大学経済学部、テキサス大学オースティン校経営大学院卒。日本BPM協会アドバイザー。


 コロナ禍で経済的に追い詰められたことで悪の道に迷い込む若者が急増している。ツイッターなどで「高額報酬」「裏バイト」「即日渡し」などというキーワードを検索すると、「闇バイト」に類する悪の誘いがいくつも目の前に並べ立てられる。そしてどの案件にコンタクトしても、相手は「手軽」「リスクなし」「即金」などという甘い言葉で安心させようとする。

 「闇バイト」などという曖昧な言葉でごまかしているが、れっきとした犯罪への誘いだ。大抵は特殊詐欺の受け子か出し子だが、アポ電強盗やクスリの運び屋などさらに重い罪を犯させるものも少なくない。

 借金を取り立てられている、今日の食費にも事欠く、今夜寝るところもない、など切羽詰まった事情を抱えているアナタは背中を押され、「多少は(警察に捕まる)リスクがあることは分かってはいるが、(相手は)『ばれることはない』というし、今回限りでやめればいい」と自分を納得させようとする。

 アナタ、間違っています。いや、倫理的に間違っているなどと当たり前のことを言うんじゃない。「その思い込み、2重に間違っている」と指摘しているのだ。

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