「スシロー」には1台250万円の寿司ロボットも! 回転寿司チェーン支えるメーカーの知られざる実力:飲食店を科学する(1/4 ページ)
コロナ禍でも大手回転寿司チェーンの業績は堅調。躍進を支えているのが「寿司ロボット」。ロボットを開発・販売する「鈴茂器工」の知られざる実力は?
こんにちは飲食店コンサルタントの三ツ井創太郎です。コロナ禍で多くの業界が大打撃を受けていますが、そんな中でも業績好調な企業の取り組みを分析していきたいと思います。
突然ですが皆さんは「寿司ロボット」をご存じでしょうか? その名の通り、寿司を握るロボットです。 今や多くの回転寿司チェーンやスーパーの寿司コーナーで導入されており、1時間で最大3600個もの「握り寿司のシャリ」を握れるロボットもあります。さらに、巻物や軍艦をつくるロボットもあり、寿司職人がいなくても、新鮮な寿司ネタをロボットがつくったシャリにのせるだけで、安定した品質の寿司を提供できます。日頃から手頃な価格で寿司を食べられるのは、このロボットの活躍のおかげとも言えます。
先日、寿司ロボットで世界シェアナンバー1を獲得している上場企業、鈴茂器工(東京練馬区)が決算を発表しました。
今回は、コロナ禍でも業績好調な寿司ロボットメーカーである鈴茂器工についてお話をしたいと思っています。
コロナ禍でも増収増益
鈴茂器工の売上高は、2020年3月期が89億3000万円だったのに対して、21年3月期は94億8600万円(前年対比106.2%)と伸びました。営業利益に関しては、20年3月期の7億6500万円に対して、21年3月期は9億1900万円(前年対比120.1%)でした。コロナ禍にもかかわらず増収増益を達成しています 。
同社の業績数値をさらに細かく見ていきましょう。地域別売上構成比では、国内が76.6%、海外が23.4%です。製品別売上構成比では、寿司ロボット関連が70%程度です(出所:鈴茂器工決算説明会資料)。
ここで鈴茂器工の成り立ちを見ていきます。
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