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「黒にんにく」で大手の下請けから脱却 家族との衝突やリストラを乗り越えた“逆転劇”:社長が語る(1/5 ページ)
大手メーカーの下請け事業で成長してきた宮崎県の会社がある。しかし、海外製品に押されて苦戦するようになる。新規事業として手掛けた「黒にんにく」を成長させた経緯を社長に聞いた。
大手メーカーの下請けとして一時は200人近い従業員を雇用していたこともあったが、海外製品に押され始めたことに危機感を抱き、黒にんにくメインの事業を立ち上げた会社がある。当初は慣れないことばかりで、社長は悔しさのあまり涙を流したこともあった。しかし、新規事業を軌道に乗せることができた。どのような経緯があったのか。
「1日で2万〜3万円しか売れず、毎晩、(商品の)売り方を巡って妻とけんかしていました。他の業者さんからは『売り方が悪い』などと指摘され、どうすればいいのかと苦悩し、悔しくて涙しました。宮崎に戻れば、親に文句を言われたりもしました。あの時につらい経験をしたからこそ今があるんだと思えるようになりました」
このように振り返るのは、株式会社MOMIKI(宮崎市)の籾木真一郎社長だ。同社の社員は32人で、取り扱うアイテム数は黒にんにくと関連する加工品だけで30以上になる。看板商品は「黒にんにくくろまる」で、オイシックスや成城石井などとも取引がある。自社工場で年間70トンのにんにくを加工している。
黒にんにくは、宮崎大学工学部と共同開発した独自の熟成炉で約2週間かけてつくる。熱風や蒸気を循環させることで、生のにんにくのからさが消え、独特の甘みが出てくる。メインターゲットは、健康意識の高い50〜80代女性だ。
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