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「黒にんにく」で大手の下請けから脱却 家族との衝突やリストラを乗り越えた“逆転劇”:社長が語る(2/5 ページ)
大手メーカーの下請け事業で成長してきた宮崎県の会社がある。しかし、海外製品に押されて苦戦するようになる。新規事業として手掛けた「黒にんにく」を成長させた経緯を社長に聞いた。
父親が創業
MOMIKIは、籾木社長の父親が大手自動車メーカーで培った技術を生かし、1976年に地元で木工用刃物の研磨を中心とした籾木研磨工業を設立したのが始まりだ。81年に大手メーカーの下請け事業を開始。携帯電話やPCの部品などを製造し、90年前半には200人近い従業員を雇用するまでに成長した。
しかし、海外製品に押された結果、生産量が減り始めた。徐々に業績が落ち込んでいったため、100人近いリストラを行ったこともある。当時、籾木社長は専務の立場であり、苦しい決断を迫られた。
同社はなぜ、黒にんにくに参入したのか。直接のきっかけは、「工場の空きスペースで黒にんにくをつくりたい」という申し出があったことだ。取引のあるメーカーの紹介ということもあり、貸し出した。しかし、思ったように商品が売れなかったことから、籾木社長に「手伝ってほしい」と声がかかった。
黒にんにくがメインの食品事業部を設立したのは2007年。当時、黒にんにくを手掛けていた企業が少なかったことから、「今後、高齢化社会でニーズが高まるはず」と判断。父親から新規事業を任される形になった。
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