2015年7月27日以前の記事
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ココカラファインが仕掛けるデジタル販促戦略 オンラインとオフラインの連携で増やす顧客とのタッチポイントデジタル販促戦略の現在(2/4 ページ)

コロナ禍の影響によって、SNSを活用したデジタル販促やECへの対応は多くの企業にとって主要な経営課題となっている。そんな中、オンラインとオフラインを融合した独自の取り組みで成果を上げているのが、ドラッグストア・調剤薬局大手のココカラファインだ。

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客の導線とデータを徹底的に分析

 ココカラファインでは、店内でもデジタルによって客の購買動向を分析する取り組みを進めている。その最先端の店舗が、20年12月に東京都新宿区にオープンした都市型大型旗艦店の「東京新宿三丁目店」であることは以前レポートした通りだ。


都市型大型旗艦店の「東京新宿三丁目店」

 JR新宿駅東口近くにオープンした店舗は、ドラッグストアとしては珍しい1階から4階までのフロアを持つ大型店。家具やアパレル、女性に人気がある商品など、通常のドラッグストアのカテゴリーにとらわれない商品がそろっている。

 この店舗でこだわっているのは、顧客の動線を意識した商品の配置だ。1階フロアでは、入口に家具とアパレルの商品を配置し、中央には香りをテーマにした商品、奥には「お菓子タワー」と、客が店の奥へと進むように誘導する仕掛けを作っている。


1階の奥には「お菓子タワー」が誘導の仕掛けを作っていた

 また、Amazonの商品を受け取ることができるAmazon Hubロッカーなども店内に用意した。これは帰宅前に店舗に立ち寄って荷物をピックアップするなど、生活動線の一部に店舗を取り込んでもらうための仕掛けの一つだ。森氏によると、「東京新宿三丁目店」では、店内での顧客の動向を分析できているという。

 「流動客が多い立地ですので、どのように商品を配置し、どのような販促をすればお客さまが興味を持つのかが分かるように、デジタルによる分析を強化しました。どの商品を、どれだけのお客さまが手に取って、最終的に購入したのかまで分析できるようにしています。

 ただ、実際の店舗に来ていただくことは、小売にとっては答えに近い状態です。今後はアプリやWebなど、店舗以外のところでのタッチポイントを増やしながらアプローチを行い、店舗・ECサイトをご利用いただきながらオンライン・オフライン全方向からマインドシェアを高めていきたいと考えています」


Amazonの商品を受け取ることができるAmazon Hubロッカーなども店内に用意

オンライン、オフラインの境目なくタッチポイントを増やそうとしている

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