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広告業界の風雲児、GO三浦崇宏さんに聞く「若手社員と信頼を築くためのマネジメント術」『「何者」かになりたい 自分のストーリーを生きる』【前編】(2/5 ページ)

コロナ以前から新卒の離職率3割は問題となっていて、リモートワークの普及によりさらにマネジメントが難しい時代となった。創業5年目ながら業界にインパクトを与えている広告・事業会社がThe Breakthrough Company GOだ。同社の代表取締役で PR・クリエイティブディレクターの三浦崇宏さんに若者のモチベートやマネジメント方法について聞いた。

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若手が全て正しいわけではない

――三浦さんがそうしたルールの変化を意識したきっかけはありましたか? また、どのように若手の意見を取り入れていますか?

 広告業界では2016〜17年頃からテレビCMや新聞広告で人を動かすことが難しくなりました。当時はまだ博報堂にいましたが、そのときから「先輩や上司の言うことが本当に正しいのか」「自分の方が先輩よりも詳しいこともあるのではないか」と思うようになりました。

 17年に独立して経営者になると、会社員時代のように自分を注意してくれる人がいなくなり、どんどん孤独になっていく感覚を持ちました。会議中に後輩から「三浦さんの企画つまんないです」と言われにくくなるんです。しかし相手の目を見ていれば、本心は分かります。だから若いメンバーに「君から見て、このアイデアって、かっこいいかな?」と素直に聞くようにしました。

――素直に部下の意見に耳を傾けるということですね。今の若手社員はグイグイ引っ張るタイプのリーダーよりも、話を傾聴できるフォロワー型のリーダーに共感する傾向があると聞きます。

 ただ、今までの話だと若手が全て正しいように聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません。昔から根本的に変わらないものもあります。

 例えば人の感情の動き方や組織の在り方です。気持ちよく仕事をするために、当社では「あいさつは大きな声でしよう」「感謝の言葉を伝えよう」「立場関係なく間違ったことをしたら謝ろう」といった当たり前のことを大切にしています。

 また若手の方がトレンドにマッチした感性を持っていて仕事を任せたとしても、責任は上の人間がしっかりと取らなければなりません。バスケからサッカーにルールが変わっても身体作りの基礎となる筋トレや走り込みの重要性は変わらないですよね。ゲームのルール部分と、本質の部分とを見極める力がマネジャーには求められています。

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