――今までの仕事で、「実績」としてご自身が考えているものはありますか?
私がいたBNEでは、20年からモバイルゲームと家庭用ゲームを一緒の体制にして、デバイスではなくIPを軸にした事業展開に舵を切りました。ハードに関係なくお客さまに楽しんでいただけるコンテンツを提供し、そのIPにとって一番適切なゲームをデバイスに関係なく作るという方針です。その意思決定に関わりました。揺り戻しはあるでしょうから、時流を見てまたデバイス重視に変更するかもしれませんが、そういった仕事はしてきましたね。
BNEでは「機動戦士ガンダム」「アイドルマスター」「ドラゴンボール」などのIPを活用した、スマートフォン向けゲームアプリケーションや家庭用ゲームソフトのヒット作が次々と生まれ、右肩上がりの業績となった。2010年度に19億円だった純利益は、2016年度以降、毎年200億円超に
――BSPの仕事で、そういった経験が生きそうなアイデアや目標はありますか?
IPを軸にしてお客さまと双方向のコミュニケーションをとれるような場所やイベントを作ることはその一つですね。例えばゲーム(BNE)で世界観を構築しつつ、そこでまた別のカードゲーム(バンダイ)や、登場キャラを題材にしたフィギュア(BSP)を展開していく。世界各地のガンダムファンが集まって、自分の組み立てたガンプラでバーチャルなデータのやりとりをする――など。さまざまなジャンルで、バリエーションに富んだ出口を作れるのがバンダイナムコグループの強みなので、それを生かしつつ、どうお客さまに楽しんでもらうかを考えたい。
――現在BSPのトップですが、今後はどういったキャリアプランを考えていますか?
完全に自分で選べるわけではないので難しいですが……(笑)。とにかく、まずは今言ったようなことをやり遂げたいし、もっとお客さまの楽しんでいる姿を見たい。より多くのお客さまに喜んでもらうのが目標ですし、その中でグループとしてできることがないかという観点で仕事をしています。だから、私の立場はBSPだけどBSPだけじゃないんですよね。いろいろなリソースを持っているグループだからこそ、連携して総合力でお客さまと向き合いたいと思っています。
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