コロナ禍はフリーランスを直撃 これからの働き方をどうするか:厳しい(2/3 ページ)
プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が「フリーランス白書2021」を公表した。 このコロナ禍は、大きな組織に保護されないフリーランサーにとって厳しいものとなった。業種、業態でひとくくりにはできないが、どのような意識をもっているのだろうか。
さらに、この調査では、オンラインでの仕事が可能な人とオフラインの仕事が中心の人との比較も行っている。当然、オフライン中心の職種の方が、減収したとする人が多いのだが、オンライン中心職種でも、約半数が減収としており、コロナ禍の厳しい状況がうかがえる。
これはオンラインによる仕事の生産性が上がらないことも大きな要因であることは間違いないだろう。多くのフリーランサーの仕事場は自宅だ。なかには夫婦2人とも自宅で作業という人も少なくない。数分の電話であれば、お互いかぶることは少ないだろうが、オンラインミーティングを同じスペースで、複数人数で行うのは無理がある。そこに子どものオンライン授業が重なれば、もはや不可能だ。
これは、小さなスペースしかない小規模事業者でも同じことだ。
オフィススペースの場所がどこであろうが、仕事が生まれたり、効率的に進めるには、やはり現場でのコミュニケーションやプレゼンテーションが必要なのだろう。
また、オンラインでの作業に切り替えるには、設備や環境も必要となる。会社員であれば設備や費用は会社持ちのところが多いが、フリーランサーは当然自己負担だ。
また、今のフリーランスとしての働き方において、何が問題なのかという問いに対しては、「収入がなかなか安定しない」が64.2%で最も多く、前年調査の55.1%から9.1%増えた。そのあとは、「会的信用を得るのが難しい」「仕事がなかなか見つからない」「経理などの庶務・バックオフィス作業が煩雑」「他人とのネットワークを広げる機会が少ない」「自分のスキルが向上しているのかわからない」と続く。
これらの多くは、特にコロナだからということではなく、自らフリーランスを選択した宿命だろう。
むしろ、「収入がなかなか安定しない」が64.2%しかいないことに驚く。収入は度外視しているということか。
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