すぎやまこういちさんが死去 「ドラクエ」シリーズの作曲手掛ける スクエニ「音楽はゲームの世界で生き続ける」:敗血症性ショックのため
人気ゲームソフト「ドラゴンクエスト」シリーズの作曲で知られる、作曲家のすぎやまこういちさん(本名:椙山浩一)が敗血症性ショックのため、亡くなっていたことが分かった。ゲームの開発元であるスクウェア・エニックスが明らかにした。90歳だった。
人気ゲームソフト「ドラゴンクエスト」シリーズの作曲で知られる、作曲家のすぎやまこういちさん(本名:椙山浩一)が敗血症性ショックのため、9月30日に亡くなっていたことが分かった。ゲームの開発元であるスクウェア・エニックスが10月7日、明らかにした。90歳だった。
すぎやまさんは1931年、東京都生まれ。東京大学教育学部を卒業後、文化放送を経て、フジテレビに入社し、ディレクターとして音楽番組などを担当。在職中から作曲家としての活動も始め、退職後、フリーの作曲家に。ドラゴンクエストシリーズの全楽曲を手掛け、その数は500曲以上に上る。
こうした功績が評価され、2016年に「世界最高齢でゲーム音楽を作曲した作曲家」としてギネス記録に認定された他、18年には旭日小綬章を受章。20年には文化功労者に選出されていた。7月に開催された東京五輪の開会式では、すぎやまさんが作曲したドラクエシリーズの代表曲「ロトのテーマ」が使用され、話題となった。
スクウェア・エニックスは「誠に残念でなりません。『ドラゴンクエスト』の音楽は永遠に皆さまの記憶の中にあり、ゲームの世界でいつまでも生き続けてまいります。生前のご功績に対する心からの敬意と感謝とともに、謹んで哀悼の意を表します」とコメントした。日程は未定だが、後日ファンとのお別れの会を開催する予定だという。
ドラゴンクエストは主人公が世界を脅かす魔王を倒すまでを描いた、日本を代表するロールプレイングゲーム(RPG)。シリーズ累計の出荷本数は8300万本以上(2020年12月末時点)を誇る。堀井雄二さんがゲームデザイナー、「ドラゴンボール」の作者で、漫画家の鳥山明さんがキャラクターデザインをそれぞれ担当した。
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