セブン&アイ、上半期の連結決算を発表 ネットコンビニ取り扱い店舗を今年度中に約1200店へ:巣ごもり需要に対応(3/3 ページ)
セブン&アイ・ホールディングスは、2022年2月期第2四半期(21年3〜8月)の連結決算を発表した。国内のコンビニ事業ではどういった戦略を打ち出していくのか。
DAISOとLoftの商品を売った結果は?
雑貨類などを強化するため、20年12月からDAISO商品のテスト販売を西神奈川エリアで実施している。テスト店(20店)では、上期累計の雑貨類などの売り上げが前年同期比117.4%と好調だった。一方、同地区の同じカテゴリーの売り上げは同101.3%だった。
また、6月25日からはLoftの商品も試験的に販売している。東東京エリアのテスト店(10店)では、コスメやソーシャルエチケット商品などの7月12週〜8月23週における売り上げが、前年同期比123.9%と伸長。同じエリアにある他の店舗では、同様の商品の売り上げは同91.9%だった。
このように、セブンは商圏ニーズに応じた品ぞろえを拡充することで、新たな需要を取り込んでいく方針だ。
店舗改装を急ぐ
セブンでは、商圏に合わせた売り場対応を強化するため、冷凍食品などを強化した店舗の改装を急いでいる。8月末時点ではこの「住宅地・郊外店舗」タイプ約6900店を改装済み。21年度中には、1万2000店の改装を完了させる予定だ。改装した店舗では、改装しなかった店舗と比べ、日販が1万9000円弱上昇する効果があるという。
ネットコンビニも強化する。ネットコンビニは、スマホで注文すると、付近の店舗から指定の場所に商品が届く仕組みだ。「最短30分お届け」をアピールしている。このサービスの6〜8月の利用実績を分析してみた。
電子マネー「nanaco」会員の店舗における平均的な買い上げ点数は3.6だが、ネットコンビニでは10.1個に増えた。客単価も2287円と、店舗での平均的な客単価737円を大幅に上回った。さらに、ネットコンビニは、店舗利用とカニバリを起こしていないことも分かった。そこで、8月末時点で550店あるネットコンビニの取り扱い店舗数を、22年2月末までに約1200店に増やす計画を掲げた。
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