なぜ、住宅メーカーの“動く”ログハウスに注文が殺到するのか 盛り上がるキャンピングカー市場最前線:提供する価値とは(1/4 ページ)
住宅メーカーの開発した“動く”ログハウスに注文が殺到している。コロナ禍でキャンプやアウトドアの需要が高まったことが背景にある。どのような点が注目されているのか。
日本のキャンピングカー市場が拡大しています。
キャンプやアウトドア市場が拡大するに従って、関連する商品やサービスがよく売れるようになっています。中でも、アウトドアの代名詞ともいえるキャンピングカー市場が盛り上がっています。市場の拡大と共に細分化が始まり、まったく新しいコンセプトの車が登場して注目されています。
販売単価が大きく、これからの成長が確実なキャンピングカー市場について、小売り・サービス業のコンサルティングを30年間続けてきたムガマエ株式会社代表の岩崎剛幸が分析していきます。
市場への新規参入が相次ぐ
コロナ禍によりプライベートな空間で過ごす時間が長くなり、働く場所を見直す人が増えています。また、自然豊かな環境への移住・移動に対する関心が急速に高まっています。
日本のアウトドア市場はここ数年拡大が続き、2019年には5169億円となりました。20年の予測値はコロナの影響もありマイナス予測(アウトドア用品の卸・小売りなどの数値が落ちるため)ですが、21年以降は順調に拡大していくと推測されます。特に「ライトアウトドア」分野といわれる、キャンプやBBQ、釣りやボートなど海・川・山でのレジャー、スポーツは注目分野です。どちらかというと、気軽に楽しめるアウトドア市場が拡大しているのです。
20年にはビックカメラが都内にアウトドアの大型専門店「ビックアウトドア立川店」を開発したり、フランスのアウトドアSPAブランド「デカトロン」の大型店が日本に進出するといったように、店舗の開発が増加しています。また、ワークマンがアウトドアウェアを開発するなど、異業種からの参入も相次いでいます。
市場は異業種参入をきっかけに拡大します。アウトドア市場が本格的に成長するのは22年以降であると筆者は予測しています。
特に私が注目しているのが「キャンピングカー市場」です。特に「移動」に制限のかかった20〜21年に、他人との接触が比較的少なく、自由に移動できるキャンピングカーやトレーラーハウスに注目が集まりました。この市場はどのような変化を遂げているのでしょうか。
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