「トイ・ストーリー」のホテル、舞浜に22年4月開業 変動価格チケット制は「今後もバランス検討」:オリエンタルランドの上期決算
オリエンタルランドは、映画「トイ・ストーリー」シリーズをテーマにしたホテルを2022年4月5日にオープンする。10月にはチケットの価格変動制も見直すなどしていて、来園者1人当たりの収益増を狙う。
東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは、「東京ディズニーリゾート・トイ・ストーリーホテル」(千葉県浦安市)を2022年4月5日にオープンする。22年3月期通期の決算は、2年連続の最終赤字になる見通しだが、「将来を見据えた準備を進める」(同社)としている。21年10月にはチケットの価格変動制も見直すなどしていて、来園者1人当たりの収益増を狙う。
エントランス正面の広場にはバズ・ライトイヤーとジェシー、中庭にはウッディとボー・ピープ、それぞれ約4メートルのキャラクター像があり、玩具の世界に入り込んだかのような世界観を演出。客室は劇中のアンディの部屋をイメージし、青い空と白い雲の壁紙やミッキーマウスの大きな腕時計など、玩具を思わせる備品や調度品を設ける。
東京ディズニーリゾート直営のホテルは、宿泊特典の充実度に応じてデラックスタイプとバリュータイプがあるが、新しいホテルは中間のモデレートタイプという位置付け。595室ある客室のデザインを統一、設備とシンプルなサービスに特化し、デラックスタイプよりも手軽さをアピールする。
オリエンタルランドが10月28日に発表した22年3月期第2四半期(21年4〜9月)は、売上高が前年同期比65.0%増の975億円、営業損益が193億円の赤字(前年同期は241億円の赤字)、純損益が141億円の赤字(同300億円の赤字)だった。
入園者数は、一時臨時休園していた前年と比べると増加。まん延防止等重点措置の発出以降は、原則5000人以下という制限を設けて運営した。高価格帯チケットの導入やダッフィー関連商品、東京ディズニーシー20周年グッズの販売などにより、入園者1人当たりの売上高は前年同期比1752円増の1万4877円となった。
22年3月期通期(21年4月〜22年3月)連結業績予想は、売上高が2390億円(前期比40.1%増)、営業損益が242億円の赤字(前期は459億円の赤字)、最終赤字が175億円(同541億円の赤字)になる見通し。2年連続の最終赤字だが改善した。
同社は10月からチケットの変動価格制を変更。従来は曜日などに応じて8200円、8700円の2段階で変動していたが、10月以降は7900円、8400円、8900円、9400円の4段階となり、最大700円の値上げとなった。今後も、価格の幅、構成バランスなどを引き続き検討するという。
同社は「一定の入園者数の制限は続くが、そのような環境下でも、変動価格制の導入、新たなゲスト体験を収益化につなげるなど、できることから着実に取り組む」としている。
関連記事
- ディズニー、入園料を値上げ 最大9400円に
オリエンタルランドは入園料の値上げを発表した。8200〜8900円だった価格幅を7900〜9400円に変更するという。10月1日から。 - オリエンタルランド、売上8倍も純損失60億円 入園制限で、見通しは不透明
オリエンタルランドが22年3月期第1四半期の連結業績を発表。売上高は前年同期比8倍に回復したが、純損失は60億円の赤字に。 - USJが「鬼滅の刃」とコラボ 9月にVRジェットコースター「XRライド」が登場
ユー・エス・ジェイは、自社が運営するテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」に、『鬼滅の刃』の世界を体感できるVRジェットコースター「鬼滅の刃 XRライド」を登場させる。 - キングコング西野が「ディズニーを超える」と公言する3つの理由
キングコングの西野亮廣――。会員数2万5000人を誇る国内最大のオンラインサロンのオーナーでもある彼に、バッシングへの対応策と、「ウォルト・ディズニーを超える!」という宣言の真意をお届けする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.