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「日本を代表するコンテンツ」温泉むすめが炎上! 美少女萌えとタバコ規制の微妙な関係スピン経済の歩き方(6/7 ページ)

全国の温泉地を美少女萌えキャラに擬人化して、魅力を発信している「温泉むすめ」が炎上した。「性差別・性搾取」だと批判されたわけだが、この動きは今後、どうなっていくのだろうか。筆者の窪田氏は、タバコ規制と同じような動きをするのではないかと見ていて……。

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どんなに叫んでも

 このような構図を踏まえると、筆者はあと10年ほどで「美少女萌え」はタバコ同様の規制の対象となると考えている。大阪では今年3月、「男女共同参画社会の実現をめざす表現ガイドライン」が発表され、以下のようなルールが設けられた。

 「女性を描くときは外見(若さや性的側面など)のみを切り離さずに、人格を持った多様な姿で描くようにしましょう」

 しかし「大阪が萌え絵を禁止した!」と炎上し、大阪府はこの記述を修正したが、いずれはこのようなガイドラインが設けられるのが当たり前になっていく可能性が高い。


「オタク」主要分野別市場規模推移(出典:矢野経済研究所)

 これもそのままタバコと同じで、今から15年くらい前のタバコのガイドラインがまさしく同じ反応だった。「吸う場所を気にしましょう、妊婦や子どもには配慮しましょう」なんて自治体が言おうものなら、飲食店関係者や愛煙家が役所に怒鳴り込んできたものだ。しかし、今はどうなっているか。

 「タバコをどこでも吸えないなんて、日本の自由は死んだ!」とこの世の終わりのように大騒ぎをしたが、たかだが10年ぽっちで国際ルールを受け入れた。それと同じで、「萌え絵を禁止なんて、日本のアニメは死んだ!」とどんなに叫んでも、国際ルールを受け入れざるえなくなっていくものなのだ。

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