三井不動産と野村不動産は12月6日、「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」に着工したことを発表した。竣工は2026年3月末を予定している。
同プロジェクトは、日本橋川沿いで今後予定される5つの再開発事業の中で、最初の竣工を予定しているリーディングプロジェクト。街の象徴である名橋「日本橋」に隣接するプロジェクトとして、日本橋エリアの新たなランドマークを目指す。
伝統と革新が共存する日本橋に、都心のオアシスが誕生
江戸時代より五街道の起点として、文化・経済・商業の中心地として栄えた日本橋は、現在も老舗企業をはじめ商業店舗と先進企業のビジネス拠点が混在する街として進化を続けている。
日本橋川を臨むテラスやデッキ、広場を複数設け、来街者やワーカーが、都心にいながら空と水と緑に囲まれた環境を楽しめるようにする。また観光バスの乗降場を設置し、既存の日本橋船着場の舟運ネットワークとあわせて、様々な方法で日本橋エリアへのアクセスが可能になる予定だ。
メインタワーが位置するC街区(超高層棟)は、街並みに調和する躍動感のある独特なタワー形状をなしており、高さ200メートル以上に位置する居住施設・ホテルのロビーからは湾岸エリアや東京タワー方面への眺望を堪能できるようにした。
また、高層・低層の2カ所に設けたオフィスの屋外スカイガーデンからは、地域の象徴「日本橋」や東京スカイツリーを望み、オフィスワーカーが気分転換やリフレッシュをしながら多様なスタイルで働けるとしている。
高いアクセス性と、6つの用途で構成される大規模ミクストユース施設
同プロジェクトはA〜Cの3街区で構成され、メインタワーが位置するC街区(超高層棟/地上52階、建物高さ約284メートル)は、オフィス・ホテル・居住施設・商業・MICE・ビジネス支援施設の6つの用途により構成された大規模ミクストユース施設となる。
C街区に整備予定の地下歩道を通じて、東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅に直結。また、新たに都営浅草線「日本橋」駅の改札を整備することにより、乗り換えすることなく羽田空港へ約30分・成田空港へ約60分でアクセス可能となる。
さらに、将来的には周辺街区の開発に伴い東京駅日本橋口より日本橋駅まで地下通路が整備される予定で、さらなる交通利便性向上が見込まれる。
関連記事
- 東京・日本橋川沿いに大規模複合ビル 駅周辺の地下歩行者ネットワークを強化
東京建物は「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」について、東京都知事から「市街地再開発組合」の設立が認可されたと発表した。 - 東京駅前に高さ226メートルの“超高層複合ビル” 商業施設や劇場などを整備
三井不動産や都市再生機構などは、「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」において、都知事の認可を受け組合を設立したと発表した。 - 赤坂駅周辺を“エンタメシティ”に TBSらが約230メートルの複合ビル建設
三菱地所とTBSHDが、赤坂2・6丁目地区の開発計画について、「国家戦略都市計画建築物等整備事業」として認定を受け、11月15日に都市計画が告示されたと発表した。 - 東京・新宿に約225メートルの「東急歌舞伎町タワー」 ライブホールや映画館など/23年春開業
東急と東急レクリエーションは、東京・新宿の「新宿TOKYU MILANO」跡地を中心とした敷地で建設中の施設について、名称を「東急歌舞伎町タワー」に決定したと発表した。 - 埼玉の“地下神殿”を巡回する無料バス、東武系バス会社が運行 新たな観光需要創出へ
東武グループの朝日自動車(東京都墨田区)は12月1日、“地下神殿”と呼ばれる首都圏外郭放水路(埼玉県春日部市)への無料巡回バスの運行を期間限定で開始した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.