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SBI、新生銀行へのTOB成立
SBIホールディングスが行っていた、新生銀行へのTOB(公開買付)が12月10日に完了した。SBIは新生銀行の47.77%を取得し、12月17日に連結子会社化する。現経営陣は退任し、SBIが推す元金融庁長官の五味廣文氏らが、臨時の株主総会で選任される見通しだ。
SBIホールディングスが行っていた、新生銀行へのTOB(公開買付)が12月10日に完了した。SBIは新生銀行の47.77%を取得し、12月17日に連結子会社化する。現経営陣は退任し、SBIが推す元金融庁長官の五味廣文氏らが、臨時の株主総会で選任される見通しだ。
SBIホールディングスは9月9日にTOBを発表。すでに保有している20.32%を合わせ、最大で過半数を至らない48%の取得を目指した。当初新生銀行はTOBを受け入れず、臨時株主総会開催による買収防衛策の発動を検討するなど、敵対的TOBに発展する恐れがあった。その後、大株主である国が買収防衛策の発動に反対の意向を示したことから、一転、新生銀行は11月25日に予定していた臨時株主総会を中止。新生銀行はTOBを受け入れる姿勢を示した。
今回のTOBでは、応募総数が買付上限数を超えず、応募株式の全株を買い付けた。
今後、新生銀行が抱える約3500億円の公的資金の返済が焦点となる。新生銀行の株式で計算すると1株あたり7450円にあたり、現在の株価の4倍以上に引き上げる必要がある。
SBIはTOB結果を踏まえ、新生銀行の企業価値向上に筋道がついた段階で、過半数以上の株式を取得、銀行持ち株会社の認可申請を検討する計画だ。
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