ファミマが発売した「356円弁当」は、どうなった? 担当者に聞いて分かった“意外”なニーズ:節約志向に対応(1/3 ページ)
ファミリーマートは9月、新たな弁当シリーズ「ファミマトクトク弁当」を立ち上げた。第1弾として「タルタル鶏天丼」と「直火焼チャーシュー丼」(いずれも356円)を発売。計画通りに売れたのか?
ファミリーマートは9月、新たな弁当シリーズ「ファミマトクトク弁当」を立ち上げた。節約志向に対応するのが狙いで、第1弾として「タルタル鶏天丼」と「直火焼チャーシュー丼」(いずれも356円)を発売した。発売後、お客からはどのような反応があったのだろうか。同社の藤田かほり氏(商品本部デリカ食品部 米飯グループ)に話を聞いた。
ファミマトクトク弁当は、「満足感がありながらも、ちょうどよいサイズと価格のお弁当」を目指して開発された。藤田氏は「開発当時の品ぞろえをみたとき、400円や500円台の弁当が多かった。300円台の弁当を増やしてもいいのではないかと考えた」と説明する。
ターゲットとしたのは「弁当と他の商品の買い合わせをしたい20〜30代」「適量を求める女性」「節約志向の強い若年層」だ。ファミマにおける弁当の中心価格帯は500円前後であり、サラダやスイーツを一緒に購入すると、1000円を超えてしまうケースもある。価格とボリュームの適度なバランスを目指した。
適度なボリュームとはどの程度なのか。“ミニ弁当”として位置付けられる商品として「鶏そぼろ弁当」(298円)が挙げられる。鶏そぼろ、玉子そぼろ、信州菜を盛り付けており、ごはんの量はおよそ150グラムだ。一方、ボリュームのある「特製ダレの炙り焼牛カルビ重」(580円)のごはんの量は300グラム、通常サイズの弁当のごはんの量は200グラム程度だという。
ファミマトクトク弁当は、ごはんの量を約170グラムに抑えているのが特徴だ。藤田氏は「ミニ弁当では物足りないと考えている層も狙っている」と説明する。
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