「LINEほけん」、2023年4月末にサービス終了 業績悪化や事業統合の見方は否定:新規契約も22年1月末で停止
LINE Financialが、損害保険サービス「LINEほけん」を2023年4月30日で終了すると発表した。新規契約は22年1月31日で停止する。
LINE傘下で金融事業を手掛けるLINE Financialは12月16日、損害保険サービス「LINEほけん」を2023年4月30日で終了すると発表した。新規契約は22年1月31日で停止する。同社は「事業自体は成長していたが、さまざまな要因で事業からの撤退を決めた」としており、撤退理由を明確にしていないものの、事業業績の悪化による撤退は否定した。
契約内容によって異なるが、現在、有効な保険契約は満期を迎えるまで補償を継続する。21年末で満期を迎える保険契約は、現在の契約が満期日を迎えた後、1年間自動継続となり、継続後は満期日で終了する。22年1月1日以降に満期を迎える保険契約は、自動継続せずに満期日で終了する。
LINEほけんは、メッセージアプリ「LINE」から損害保険に加入できるサービスとして18年10月に開始。損害保険ジャパン(損保ジャパン)との共同事業として、旅行保険やスポーツ保険、自転車保険など約70の保険商品を提供していた。契約者数は「非公表」としているが、サービス開始からの契約件数は延べ103万2364件(10月末時点)だった。
事業統合との関連性も否定
LINEでは3月、ユーザー情報などが中国の子会社からアクセスできる状態になっていた問題が発覚した。一連の不祥事による保険事業への影響について同社は「2020年春ごろには事業終了が決まっていた」と明かし、事業撤退との関連性を否定した。
ヤフーとLINEの経営統合以降、LINE PayとPayPayが統合されるなど2社で重複する事業の再編が続いている。PayPayもLINEの発表と同じタイミングで「PayPayほけん」としてアプリ上での保険販売の開始を発表しているが、2社とも「発表のタイミングが偶然重なっただけ。事業統合であれば、契約者情報も引き継いでいる」とし、事業統合の一環との見方も否定した。
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