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「DXを進めた意識はなかった」日産レンタカーが、すごいアプリを作れたワケ:きっかけは?(1/4 ページ)
「日産レンタカー」が公式スマホアプリを開発。ユーザーがレンタカーを借りる際、さまざまな手続きをスマホ上で完結できるようにした。アプリの開発背景、苦労話を聞いた。
本記事について
約1500人のIT人材を抱え、そのうち1300人ほどをベトナムなどの海外エンジニアが占める──そんな異色の企業「Sun Asterisk」。企業のDXに携わり、事業のデジタル化を数多く手掛けてきた(参考:5年間でベトナム3位の人気企業に 1500人の多国籍IT集団はどのようにして生まれたのか)。そんな同社の小林泰平代表取締役がモデレーターとなり、有名企業のプロジェクト担当者と対談し、どのようにDXを実現したのかを探る。
今回のゲストは「日産レンタカー」ブランドを展開する日産カーレンタルソリューションの代表取締役・岡本智氏だ。
レンタカーを利用する際、免許証の提示や書類の記入といった手続きが店頭で必要になる。それらをユーザーのデバイスで完結できるようにしたのが、2021年4月から提供している「日産レンタカー公式アプリ」だ。
予約から返却までの手続きをアプリで行えるほか、事前に登録した免許証やスマホアプリをクルマの鍵代わりにして、店員の付き添い不要(完全非対面)で直接乗車できる「セルフライドゴー」機能も搭載している。
デジタライゼーションの一例といえるが、システムの出発点はあくまで「顧客体験の向上」であり、その結果がDXだったという。アプリの開発背景や苦労話も交えながら、2人の対談を通して企業が行うデジタライゼーションのヒントを考えていく。
「DXを進めた意識はない」 開発のきっかけは?
小林: 日産レンタカー公式アプリは、どんな背景から開発がスタートしたんですか。
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