テレビ朝日の亀山慶二社長が辞任 会食・ゴルフなどに経費を私的利用(2/2 ページ)
テレビ朝日は、亀山慶二社長が辞任したと発表した。社内調査で経費の私的流用が発覚したため。亀山社長は親会社テレビ朝日ホールディングスの取締役も同日付で辞任した。当面の間、早河洋会長が社長を兼務する。
スポーツ局内でパワハラ行為か
同社は、亀山社長によるパワハラ行為があったことも示唆している。同社によると、亀山社長はスポーツ局の担当者として報告会を主催。ほぼ毎週スポーツ局内の主要な役職者とともに協議していたものの、スポーツ局長を合理的な理由もなく、参加させていなかった。
同社はこの報告会について「会社として正式に設置した機関ではなかったものの、スポーツ局内の意思疎通・情報共有・円滑な指揮命令の伝達にとって、重要な役割を果たすことが期待されていた」と説明。「スポーツ局長との日常的な意思疎通も十分に行っていなかったため、スポーツ局内の指揮命令系統の混乱を招き、職場環境を悪化させた」としている。
同社は詳細を明らかにしていないが、中日スポーツは「(スポーツ局長と亀山社長は)サッカーW杯や世界水泳選手権の放送権の獲得などを巡って方向性の違いがあった」と報道している。
同社は21年9月、緊急事態宣言発令中の8月上旬に、スポーツ局社員6人らが東京五輪の打ち上げとして飲食店で宴会を開き、うち社員1人が転落して全治6カ月の重傷を負ったと発表。再発防止に向け、社内で検証委員会を設置していた。社内調査の過程で、亀山社長の不適切行為も発覚した。
亀山社長は辞任に伴い「職責を全うできず、テレビ朝日の役職員の皆さまやステークホルダーの皆様に大変なご迷惑をおかけしたことを、衷心よりお詫び申し上げる」と謝罪した。
テレビ朝日は再発防止に向け「今回の事態をコーポレートガバナンス上重大なものと受け止め、検証委員会の検証作業の継続と、再発防止策の構築を図ることによって、引き続き全社的な視点で適正・的確なコーポレートガバナンス体制の向上に役職員一同努力する所存だ」とコメントしている。
同社を巡っては、セールスプロモーション局の三田研人ソリューション推進部長が、経済産業省の「IT導入補助金」を不正受給したとする詐欺容疑で大阪府警に2月8日に逮捕されたことも明らかになっており、不祥事が相次いでいる。
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