「うなぎパイ」の春華堂がバーチャル店を開設 VR工場見学も検討
春華堂は3月16日、VR技術を用いて、自宅に居ながらにして店舗を訪れたような体験と商品のインターネット購入ができるバーチャルストアをオープンした。
「うなぎパイ」で有名な老舗菓子店の春華堂(静岡県浜松市)は3月16日、VR(仮想現実)技術を用いて、自宅に居ながらにして店舗を訪れたような体験と、商品のインターネット購入ができる「バーチャルストア」を開設したと発表した。同社によれば、土産菓子業界では日本初の試みだという。台湾発祥のタピオカ店「春水堂」を日本で展開するオアシスライフスタイルグループと連携し、実現した。
今回、バーチャルストアで取り扱うのは、春華堂の和菓子ブランド「五穀屋」が製造する商品約20店。専用サイトで、実際に店舗を訪れたような体験を提供し、菓子のインターネット販売もする。サイト内では同社の社員が登場し、菓子の世界観や商品開発秘話、味の詳細などを説明する5つの動画コンテンツもそろえた。
この日、記者会見に登場したオアシスライフスタイルグループ代表の関谷有三さんは「店の雰囲気と、菓子への思いを持って働く社員をミックスさせて業界初のバーチャルストアが完成した」と魅力をアピールした。
なお、春華堂の看板商品「うなぎパイ」については、今回のバーチャルストアでは取り扱わないという。うなぎパイは破損を防ぐため、これまでも通信販売はしてこなかった。
一方で、うなぎパイ製造の工場見学ができる「うなぎパイファクトリー」については、今後、バーチャル化を検討しているといい、春華堂常務取締役の間宮純也さんは「バーチャルで楽しんだからこそリアルにおいてもプラスの価値を感じられる、新しい工場見学、産業観光の形にチャレンジしていきたい」と話した。同社は、2024年度までに日本有数の土産菓子バーチャルモールの開設を目指すという。
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