50代男性の約75%が「職場で人の役に立っていると感じられない」と回答 なぜ?
エムエスディは、首都圏に住む30〜50代の男女に、「職場での評価や家族からの理解」に関する調査を実施した。30〜50代の男性で、職場や仕事で自分自身に対する評価や配慮が「感じられる」と答えた割合は30代で4割だった。その後、年齢と共に低下していくことが分かった。
商品企画開発を行うエムエスディ(東京都港区)は、首都圏に住む30〜50代の男女を対象に、「職場での評価や家族からの理解」に関する調査を実施した。30〜50代の男性に、職場や仕事で自分自身に対する評価や配慮が感じられるかどうか聞いたところ、「感じられる」と答えた割合は30代で40.8%、その後年齢と共に低下していくことが分かった。
40代では33.8%、50代では24.8%とさらに低下する結果となった。50代においては、4人の3人が職場での自己有用感が乏しいことが分かった。
家族の中で自分への評価・配慮を感じる?
続いて、家族や親族の中で、自分自身に対する評価や配慮が感じられるかどうか尋ねた。30代は36.6%、40代は31.5%、50代は26.7%と、こちらもその後年齢と共に低下する傾向が見られた。
家族で自分を理解し助けてくれる人がいる?
30〜50代の男女に、家族や親族の中で、自分自身のことを理解し助けてくれる人がいるかどうかを尋ね、回答を比較した。「非常にあてはまる」もしくは「あてはまる」と答えた人は、全年代で男性が少なかった。特に30代では男性が47.4%、女性が66.5%と、19.1ポイントもの差があった。
エムエスディの担当者は、「自分の存在が周りの人に役立っている・貢献していると認識しているときに覚える『自己有用感』が、男性は年々低下していくことが分かった。特に50代男性は24.8%と低く、職場で自己有用感を感じられないことは、平成の後期から徐々に進みつつある雇用関係や制度の変化が背景にあるかもしれない。
一部の大企業や外資系企業にとどまらず、中小企業においても『役職定年』や『年下部下』などの概念が一般的となった昨今、働き盛りのミドルを抜けた男性たちを囲む雇用環境が大いに影響し、調査結果として現れてきたと考えられる。家族の中での自己有用感も、男性は女性に比べ全体で15ポイントほど低い数値だった。男性は家族の前でもつい我慢しがちなのかもしれない」とコメントした。
今回の調査は、首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)30〜50代の男女を対象に、インターネットで実施した。期間は21年12月24〜27日、有効回答数は1298人。
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