「世界一快適なシューズ」と評価された「Allbirds」 徹底した“環境配慮”の理念に迫る:日本でも展開(5/5 ページ)
Allbirdsは、2016年に米・サンフランシスコで創業した靴のD2Cブランド。20年に東京・原宿への初出店を果たし、同店の売り上げが世界一を達成した。環境配慮に徹底した企業理念が支持されている。
Allbirdsの哲学とビジネス
次の図にあるように、日本はこれからがD2Cブランドの成長期です。米国では、いくつものユニコーン企業がD2Cブランドから誕生しました。ECとリアル店舗を融合して、世界観やコンセプトを伝達できている企業が飛躍的に成長しています。Allbirdsの製品哲学は、冒頭で挙げたような具体的な数字で示されていることにその覚悟を感じます。ここまで定量的に宣言、ある意味で“約束”できている企業がどれだけあるでしょうか。
企業ブランドとは、顧客や社会との約束とも言い換えられることがあります。Allbirdsの目標は同社のブランドを明確に表しています。
Allbirdsの哲学とビジネスが今後どのような展開をしていくのか、今後も世界の小売企業から注目が集まります。同社の展開に多くの企業のヒントがあるはずです。
著者プロフィール
佐久間俊一(さくま しゅんいち)
株式会社インサイト CMO 執行役員
著書に「小売業DX成功と失敗」(同文館出版)などがある。
グローバル総合コンサルファームであるKPMGコンサルティングにて小売企業を担当するセクターのディレクターとして大手小売企業の制度改革、マーケティングシステム構築などDX領域のコンサルティングを多数経験。世界三大戦略コンサルファームとも言われている、ベイン・アンド・カンパニーにおいて2020年より小売業・消費財メーカー担当メンバーとして大手小売企業の戦略構築支援及びコロナ後の市場総括を手掛ける。21年より総合広告会社インサイトのCMO(Chief Marketing Officer)執行役員に就任。
19年より1年半に渡って日経流通新聞にコーナーを持ち連載を担当するなど小売業には約20年間携わってきたことで高い専門性を有する。
日経MJフォーラム、KPMGフォーラムなど講演実績は累計100回。
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