インボイス制度、いつまでに対応予定? 中小企業で「既に対応」は11.2%:施行は23年10月
消費税10%の引き上げと軽減税率制度の導入に伴い、2023年10月から適用される「インボイス制度」。全国の経営者はどの程度対応を進めているのか? またいつまでに対応する予定なのか?
消費税10%の引き上げと軽減税率制度の導入に伴い、2023年10月から適用される「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」。全国の経営者はどの程度対応を進めているのか? またいつまでに対応する予定なのか?
インボイス制度への対応状況は?
インボイス制度に既に対応している経営者は11.2%──金融系Webサービスを手掛けるマネーフォワード(港区)が中小企業経営者を対象に実施した調査で、「インボイス制度への対応をいつまでに行う予定か」を聞いたところ、このような結果が出た。
最も多かったのは「まだ考えていない」(42.4%)、次いで2位は「2022年末までに対応予定」(36.9%)。「対応する予定はない」との回答も9.5%あった。
インボイス制度を知っているかを問う質問では、半数を超える55.6%の経営者が「知らない」と回答した。
制度への理解度は?
インボイス制度への理解度については、「詳細まで理解している」との回答は11.4%にとどまる。「詳細までは理解していないが、だいたい理解している」が最多の46.2%。次いで「部分的にしか理解できていない」(31.9%)が上位にあがった。インボイス制度の詳細は、今後も周知の必要がある。
法令改正で困った際は誰に相談しているかを複数回答で問う質問では、「顧問税理士や会計事務所」という回答が69.0%にのぼり、「相談しない」(12.8%)、「商工会や商工会議所」(11.8%)と続いた。「相談先がない」という経営者も8.9%見られた。
調査は同社が21年11月、従業員規模30人以下の中小企業経営者1090人を対象に、インターネットで実施した。
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