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マツダのラージPF、CX-60プロトタイプに乗る池田直渡「週刊モータージャーナル」(1/9 ページ)

長らく話題になってきたマツダのラージプラットフォームの頭出しとして、CX-60が発表になった。さらに、それに先駆けて、山口県美祢のマツダのテストコースで、プロトタイプモデルの試乗会が行われた。諸般の都合で、大事なことをいろいろ置き去りにしつつ、まずはインプレッションから書き始めなければならない。

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 4月7日。長らく話題になってきたマツダのラージプラットフォームの頭出しとして、CX-60が発表になった。さらに、それに先駆けて、山口県美祢のマツダのテストコースで、プロトタイプモデルの試乗会が行われた。

 ということでこの記事を書き始めるのだけれど、このクルマは、単体でハードウェアの話だけしても理解できないタイプの製品なので、「マツダがこれまでに準備してきた広範な企業活動が、製品として結実した話だよ」というところから始めたい。のだが、あまりにも要素が盛りだくさん過ぎて、正直どういう長さになるか見当が付かない。本人の頭の整理も兼ねて、まずは冒頭で全体構成をまとめてみる。図版を適宜挟み込むので、それらを見ると何となく全体も掴めるのではないかという狙いもちょっとある。

CX-60を語るための要素

 最初に説明しなきゃならないのは、「ラージプラットフォームとは何か?」ということ。それは「イマドキなぜFRのシャシーをデビューさせるのか」ということでもある。マツダは何を考えて、全く新しいプラットフォームをデビューさせ、それで何を達成しようとしているのか? そのゴールが分からないと、どうして今回のエンジニアリングになったのかが分からない。具体的にはグローバル戦略の中での北米戦略と、マルチソリューションの利益率分布の話を説明しないとここの全体像は見えてこない。

 次はそのエンジニアリング、つまりメカニズム構成だ。パワートレインは何種類あって、どこに積んでどこで駆動するのか。その基本レイアウトで目指すものが何であり、そのためにどういう方式が選ばれ、どういう技術が盛り込まれたのか。要するにCX-60とはどういうクルマなのかを大づかみにする話と、さらにグレード群の成り立ちをここではする。

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