増え続ける「ギョーザ無人販売所」はどうなる? ブームの次を見据えた“新たな戦略”:長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/6 ページ)
コロナ禍で「ギョーザの無人販売所」が増えている。“ブーム”が巻き起こっているが、どんな事業者が参入しているのか。生き残るために打ち出した、新しい戦略とは。
急増する無人販売所
「餃子の雪松」方式がスタンダードとなり、今や全国にギョーザの無人販売所が乱立する。コロナ禍の時短や休業の要請により、店内飲食が厳しくなった外食企業が進出するケースが多い。
業界2位の「ふくちぁん餃子」は、大阪のラーメンチェーン「大阪ふくちぁん」が母体になっている。経営するアストジャパンは、「大阪ふくちぁん」を大阪府内に16店展開。定番メニューとしてギョーザを1人前5個250円で提供している。
無人販売所については、21年2月、神戸の六甲道に1号店を出店して以来、あっという間に40店を超えた。店舗は、大阪府、兵庫県、京都府にある。
ギョーザの町、宇都宮を本拠とする「八幡餃子」は、ハーマンプロダクツの経営。もともとは、スーパーセンター「トライアル」宇都宮店内において、地元で著名な自然派ラーメン「花の季」監修の生ギョーザを販売していた。国産野菜を100%使用している。
無人販売所は、栃木、千葉、茨城、新潟、静岡、福岡と6県に広がった。
「やさしい餃子」は、21年9月に1号店を東京都東村山市にオープン。瞬く間に30店にまで増殖した。経営するジャパンプランニングによれば、年内100店を目指すと鼻息が荒い。
誰もが安心して食べられる、無添加を売りにしている。
ジャパンプランニングは、コンサルティング、ブランドのプランニング、飲食店運営受託などを行ってきたが、飲食店関連の事業がコロナ禍で大きな影響を受けた。そこで、非接触性が高いギョーザの無人販売に活路を見いだした。埼玉県北本市でギョーザやシューマイの実績がある、北本フーズに製造を委託。現状の店舗は東京都内が中心で、神奈川県、大阪府にも出店し始めている。
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