ホリエモンが見通す「日本の自動車産業の未来」 テスラが持つ真のコアテクノロジーとは:ホリエモン×夏野剛(3)(1/2 ページ)
堀江氏はISTに新たに出資したKADOKAWAの夏野剛社長と、4月15日にIST東京支社で対談した。ウクライナ戦争によって、スペースXが世界の宇宙開発競争においてかつてない優位に立っている点や、「テスラ」という先進企業が米国から次々と生まれてくる理由について、議論を交わした。
北海道大樹町に本社を置く宇宙開発ベンチャー、インターステラテクノロジズ(IST)。ホリエモンこと堀江貴文氏が取締役ファウンダーを務めている。
2月に始まったウクライナ戦争の影響で、民間宇宙開発の需要はかつてないほどに高まってきている。これまで国際的な宇宙開発の中心を担い、多くの有人飛行ロケットを飛ばしていたロシアが、戦争と経済制裁により宇宙開発の続行が困難とみられているためだ。
民間主導の宇宙開発である「ニュースペース」で最先端を走るのが、米カリフォルニア州にあるスペースXだ。同社は数々のロケットを人工衛星と共に宇宙に打ち上げているほか、民間企業としては世界初の有人宇宙飛行を実現させた。このスペースXが打ち上げている通信衛星「スターリンク」は、ウクライナ国内での通信インフラの維持にも一役買っている。このスペースXの設立者は、電気自動車メーカー「テスラ」の設立者でもあるイーロン・マスク氏だ。
国主導の宇宙開発である「オールドスペース」では、米国でさえもロシア抜きではロケットが飛ばせないほどの依存体質を築いていた。その一方で、イーロン・マスク氏が経営するスペースXをはじめとする米国の民間宇宙企業では、単独のロケット打ち上げが可能だ。今や米国では、民間企業しかロケットを打ち上げられない現状となっている。
その点、日本では国内でのサプライチェーンが比較的、保たれているのだ。ISTでも他国の部品に依存しない形で、ロケットの打ち上げに何度も成功している。
堀江氏はISTに新たに出資したKADOKAWAの夏野剛社長と、4月15日にIST東京支社で対談した。ウクライナ戦争によって、スペースXが世界の宇宙開発競争においてかつてない優位に立っている点や、「テスラ」という先進企業が米国から次々と生まれてくる理由について、議論を交わした。
夏野剛(なつの・たけし)KADOKAWA社長。1965年神奈川県出身。88年早稲田大学卒業、東京ガス入社。95年ペンシルベニア大学経営大学院(ウォートンスクール)卒。ベンチャー企業副社長を経て、97年NTTドコモへ入社。99年に「i-mode」、その後「オサイフケータイ」など多くのサービスを立ち上げた。2005年執行役員、08年にNTTドコモ退社。セガサミーFD、トランス・コスモス、グリー、USENNEXTHOLDINGS、日本オラクルなどの社外取締役としても活躍。19年からは、KADOKAWA 傘下のドワンゴ社長に就任、業績をV字回復させた。21年よりKADOKAWA社長
堀江貴文(ほりえ・たかふみ)1972年福岡県八女市生まれ。実業家。SNS media&consultingファウンダーおよびロケット開発事業を手掛けるインターステラテクノロジズのファウンダー。現在は宇宙関連事業、作家活動のほか、人気アプリのプロデュースなどの活動を幅広く展開。2019年5月にはインターステラテクノロジズ社のロケット「宇宙品質にシフト MOMO3号機(MOMO3号機)」が民間では日本初となる宇宙空間到達に成功した。著書に『ゼロからはじめる力 空想を現実化する僕らの方法』(SBクリエイティブ)、『非常識に生きる』(小学館集英社プロダクション)など
日本の自動車メーカーが間違えた2つのこと
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