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『ラブひな』作者が明かす漫画業界のDX 打ち切り作を実写ドラマ化した絶版ビジネスコミック市場の売上高が過去最高(4/4 ページ)

少なくとも、流通の分野では漫画業界のDXは進んでいると言える。だが、制作の現場においてはどうなのだろうか。日本漫画家協会常務理事を務める、漫画家の赤松健さん(53)に現状を聞いた。

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聖地巡礼、地方創生が持つ可能性は?

――漫画の舞台が地方創生に結び付く例も増えてきています。赤松さんの代表作『ラブひな』も、東京大学や山形県の銀山温泉を舞台にして描いています。地方創生という観点では、どのようにお考えですか。

 いま、日本に来る留学生の多くがアニメや漫画が好きで訪れるようになってきています。これが一昔前は、車とか技術がきっかけでした。そういう点でいうと、いま一番日本のウリになる分野だと捉えています。これをガンガン広めて、もっと多くの海外の方が日本に来てほしいですね。

 地方創生においては、先日も銀山温泉にヒアリングに行ってきました。すると現地の方がすごく歓迎してくださるんですね。「『聖地巡礼』するような人はとても礼儀正しい、コラボレーションのしがいがある」とうれしい言葉もいただきました。

 こうした海外の方の動きや、地方創生をはじめ社会の役に立っている動きを受けて、いま出版社もアニメスタジオも、より一層努力する好循環にもつながっています。なので、漫画やアニメはこれからの日本を代表する産業になるのは間違いないでしょう。

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