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箱根登山鉄道、運賃値上げへ 台風被害や長引くコロナ禍が要因:10月1日から
小田急グループの箱根登山鉄道は、小田原〜強羅間の普通運賃および定期運賃の改定を、関東運輸局長に申請したと発表した。改定は10月1日からで、初乗り運賃は現行の140円から160円に値上げとなる。
小田急グループの箱根登山鉄道は、小田原〜強羅間の普通運賃および定期運賃の改定を、関東運輸局長に申請したと発表した。運賃改定は、消費税率引き上げに伴う改定を除き、1997年以来の約25年ぶり。改定は10月1日からで、初乗り運賃は現行の140円から160円に値上げとなる。
同社によると、輸送人員は90年度をピークに減少をたどり、2020年度はピーク時の4割となる約413万人に減少。運賃収入が減少する中、老朽化した設備の改修、新型車両やICカードの導入などサービス向上を図ってきたが、コロナ禍により旅行客が減少した上、インバウンド需要も消失した。
また、20年度には令和元年東日本台風で被害を受け、被災前の運輸収入を上回る復旧費用が発生した。この間、業務の見直しや効率化などさまざまなコストダウンにより現行の運賃水準を維持してきたが、「自社努力だけでは今後の中長期的な事業運営は困難」(同社)と判断。今回の運賃改定に踏み切った。
同社は、「鉄道輸送の安全確保と輸送サービスの維持を目的に、今後も適時適切な設備投資とインフラの更新を実行しつつ、あわせて鉄道事業を健全に経営していく」としている。
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