調査リポート
デザート市場は苦境も コンビニ各社“プチぜいたく”需要に商機:矢野経済研究所調べ
矢野経済研究所は、和洋菓子・デザート類市場に関する調査を実施し、2020年度の和洋菓子・デザート類市場規模は前年度比6.2%減の2兆1421億円と推計した。
矢野経済研究所は、和洋菓子・デザート類市場に関する調査を実施した。2020年度の和洋菓子・デザート類市場規模は前年度比6.2%減の2兆1421億円と推計。同社は、コロナ禍で観光客などによる土産需要の減少、法人会合の中止、冠婚葬祭の延期や規模縮小での開催による手土産需要の大幅な縮小が要因だと指摘する。
一方で、身近なところでできる“プチぜいたく”としての需要を取り込み、自家需要については和菓子・洋菓子ともに堅調に推移。特にコンビニ各社は、既存の人気商品のリニューアルや有名企業とのコラボ、低糖質など健康に配慮した新商品を積極的に発売している。
20年度の和洋菓子・デザート類市場規模における流通チャネル別構成比を見ると、百貨店のほか、駅関連や空港などの交通拠点も大きく縮小した。一方、量販店やコンビニエンスストアは好調に推移した。
同社は、21年度の和洋菓子・デザート類市場を2兆1419億円と予測する。断続的な緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出や、夏の第5波の影響が大きいとする一方、ワクチン接種の広がりとともに日帰り・宿泊旅行や帰省などが増え、それに伴う手土産需要の回復がみられるとしている。
調査は、21年11月〜22年2月、和菓子・洋菓子・デザート・アイス類のメーカー、卸売業、小売業、その他関連団体などへのヒアリングで実施した。
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