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ロシア系ハッカー集団の手口はどうなっているのか? まるで“会社員”のように動く世界を読み解くニュース・サロン(2/5 ページ)

ウクライナ侵攻に絡んでいるとされる、ロシア系サイバー攻撃集団の「Conti(コンティ)」。イスラエル発のセキュリティ企業「KELA」などへの取材を通じて、その実態に迫る。

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「会社」のように機能するConti

 そもそもContiはどんな組織なのか。その内部は組織化されていて、仕事は細分化されている。現在、100〜350人ほどが関与していて、ここ2年だけで不正に稼いだ身代金は27億ドルにも上るとの報告もある。

 Contiには日本企業も被害に遭ってきた。例えば最近でも、パナソニックの海外子会社や、JVCケンウッドの欧州拠点などが攻撃を受けている。

 そんなContiだが、日経新聞が指摘するように、もはや「会社」のように機能している。「コーダー」と呼ばれるプログラマーたちがいて、ランサムウェア攻撃を行うためのさまざまなツールを作っていると見られる。このランサムウェア集団が直接担当しているケースもあれば、外部委託のように関与しているケースもある。プログラマーの中には、Contiの攻撃ツールを作っている自覚すらない者もいるという。


組織化されているConti(画像はイメージ)

 またツールという意味では、Contiには、他で使われているマルウェア(ランサムウェアなど悪意あるプログラムの総称)を分析する「リバースエンジニアリング」の担当者もいるし、標的のセキュリティ対策を回避する方法を担当する「クリプター」と呼ばれる人もいる。攻撃が検知されるかどうかをチェックする「テスター」までいるという。

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