ロシアの商品扱う商社、ウクライナ支援のカフェを静岡市にオープン:ロシア出身の社員が店長務める
ロシアと旧ソ連圏の商品の輸出入・販売を手がけるヴェルフ(東京都豊島区)は5月20日、ウクライナ支援を目的としたカフェ「Cafe Slavnov(カフェスラブノフ)」を静岡市にオープンした。ロシア出身の同社社員、ウラジスラブ・スラブノフさんが店長を務める。
ロシアと旧ソ連圏の商品の輸出入・販売を手がけるヴェルフ(東京都豊島区)は5月20日、戦禍にあるウクライナの支援を目的としたカフェ「Cafe Slavnov(カフェ スラブノフ)」を静岡市にオープンした。ロシア出身の同社社員、ウラジスラブ・スラブノフさんが店長を務める。
同社はこれまで、貿易事業でウクライナ・ロシア・ベラルーシと深い関わりを持ってきたが、2月のロシア軍によるウクライナ侵攻を受けて、取引先が変わるなど大きな影響を受けた。会社として何かできることはないかと考えていたところ、スラブノフさんが手を挙げ、店長として静岡市に支援カフェを開くことに決めたという。
支援カフェでは、ウクライナ料理やシーシャを用意する。売り上げの一部を寄付するほか、戦争の影響で職や住居を失ったウクライナ・ロシア地方の人々に就職先の提供や住居のフォローなどを実施するとしている。
スラブノフさんは、カフェの店長に手を挙げた経緯について、以下のようにコメントする。
「自分はロシアで生まれ日本で育ったロシア人です。ウクライナの友達も多く同じロシア語で会話もしていますし兄弟のようにお互いを思っていました」
「そんな中、今回の戦争の影響でたくさんの犠牲者がでてしまい関係が悪化してしまい心がとても痛いのです。ロシア人というだけで今は批判を受けているお店があると聞きました」
こうした経緯から、スラブノフさんは「両国の平和を願いCafe Slavnov(カフェ スラブノフ)のオープンを決意しました」とコメントを寄せている。
ウクライナ支援をめぐっては、レストランを展開するグローバルダイニングが4月から一部店舗でチャリティードリンク「Slava Ukraine(スラヴァ ウクライナ)」の提供を開始。横浜市は4月28日にウクライナ避難民支援を目的とした交流カフェ「ドゥルーズィ」を開設するなど、各地で支援の輪が広がっている。
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