売上好調の企業は、営業力アップのために何をしているのか?:BtoB企業の経営者に聞く
2021年度に売上目標を達成したBtoB企業は、営業組織力強化のためにどのような取り組みをしているのか。マイノリティ(港区)の調査を見ていく。
2021年度に売上目標を達成したBtoB企業は、営業組織力強化のためにどのような取り組みをしているのか。マイノリティ(港区)の調査によると、最多の回答は「ミッション・ビジョンの浸透」(28.4%)だった。
次いで「外部パートナーの活用」(27.5%)、「営業資料の刷新」(18.3%)、「ハイスキル人材の採用」(17.4%)、「インサイドセールスの実施」(14.7%)と続いた。
新型コロナウイルス感染拡大の中で、営業組織内部でのマネジメントで工夫したことは、「テレワークを含めた働き方改革への対応」が50.5%。「コミュニケーションの頻度増加」は33.0%、「テレワーク下での業務の見える化」は31.2%だった。
勤務先で、営業活動を効率化する取り組み(セールスイネーブルメント)が成功した理由は「オンライン商談による効率が上がったため」が26.6%と最も多かった。次いで「既存社員向けのトレーニングプログラムを作成したため」が23.9%だった。
セールスイネーブルメントは近年、国内でも注目度が上がっているテーマだ。同社は、テレワーク下で営業組織のマネジメントが難しくなっていることから、「営業に関するノウハウの共有はもちろんのこと、テクノロジーを活用した営業組織の強化ならびに改善こそが、今後の企業成長に大きく影響する」と予想している。
調査は22年4月8〜11日、「BtoB事業を行い、かつ21年度の売上目標を達成した企業で営業組織の構築・運営に携わっている経営者」を対象に実施。109件の回答を得た。
関連記事
- カスタマーサクセスは「顧客の御用聞き」? 顧客との関係構築で陥りがちな”誤解”を解説(前編)
サブスクリプションモデルの広がりに伴い、「顧客の成功」を意味するカスタマーサクセスの重要性が高まり始めている。花王やキユーピーなど大手企業も部署新設に動き出し、盛り上がりを見せる。しかし、顧客の御用聞きやコストセンターといった誤った印象を持つ人もいるようだ。顧客との大事な架け橋となるカスタマーサクセスで陥りがちな誤解を解説していく。 - 売り切り型ビジネスに、カスタマーサクセス部は必要か? 顧客との関係構築で陥りがちな”誤解”を解説(後編)
サブスクリプションモデルやSaaSビジネスの広がりに伴い、「顧客の成功」を意味するカスタマーサクセスの重要性が高まり始めている。花王やキユーピーなど大手企業も部署新設に動き出し、盛り上がりを見せる。しかし、そもそも「売り切り型ビジネス」にカスタマーサクセスは必要なのか? 顧客との大事な架け橋となるカスタマーサクセスで陥りがちな誤解を解説していく。 - コロナ禍で成功パターンが消えた──逆境のベルフェイスを「受注率10倍」に導いた秘策
オンライン営業システムを提供するベルフェイスにとって、コロナ禍は逆境だった。多くの人がWeb会議システムで商談をすることに慣れ、競合は増え、電話商談の機会は減ったからだ。そんな中、セールスイネーブルメントに取り組んだことで、受注率は約10倍になったという。一体どんな取り組みを行っているのだろうか。 - 「中途採用で営業力強化」はなぜ失敗? 良かれと思った組織作りの落し穴
多くの営業組織が、営業担当者のスキル向上や育成に課題を抱えている。その解決策として最も多く選ばれるのが「中途採用で営業力を強化する」という手法だが、中途採用に依存しすぎると、取り返しのつかない失敗を招いてしまうケースもある。筆者が見てきた実際の失敗例をもとに、何が求められているのかを考える。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.