SDGsを発明した人は本当に頭がいい、皮肉な理由:スピン経済の歩き方(4/6 ページ)
ここ数年、「SDGs」(持続可能な開発目標)を耳にすることが多くなった。17の目標はどれも必要なものかもしれないが、実践することによって日本はどのようなメリットを手にすることができるのだろうか。
生態系が壊される
そんな環境負荷の高い太陽光パネルを、日本はわざわざ航空機や船便で大量に輸入して、自分たちの国土破壊に用いているのは「エコ」とは言い難い。
また、同じ構造で風力発電も問題だという。風が吹いてタービンを回すので、風力発電の先に風が届かない。植物の種子などは風に乗っているので、そよ風がそよいでいることによって、順調に育つ草木とかもあるので、風力発電のせいでその生態系が壊されるという。
さて、このような池田氏の生物学者としての見解を聞くと、「SDGsに環境破壊などの問題はあるというのは分かるが、それを欧州が得をするためだというような陰謀論はいいかがなものか」と感じる人も多いだろう。
だが、SDGsとともに、欧州主導で巨大マネーが動いている「ESG投資」に目を向けると、陰謀論の一言で片付けられない現実も浮かび上がる。
ご存じのない方のために説明すると、ESG投資とは「従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資」(経産省のWebサイト)のことだ。要するに、地球と人類の未来のためには、単にもうけ主義から脱却して、SDGsを推進している企業に積極に投資をしようという話である。
よく知られていることだが、このESG投資は欧州の「ひとり勝ち」だ。21年11月11日にブルームバーグが報じたところによれば、ESG投資商品への純資金流入で7〜9月(第3四半期)は欧州が77%を占めたことに対して、米国は11%に過ぎない。(参照リンク)
つまり、国連がSDGsの目標達成を声高に叫んで、ESG投資を呼びかければ呼びかけるほど、世界から莫大なカネが欧州に流れ込んでいるという構図なのだ。
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