削らなくても16キロ書ける! 「芯まで金属のペン」開発秘話を聞いた:3分インタビュー(3/3 ページ)
ちょっと気になる商品が登場する。芯が金属でできているのに、文字を書いたり、消したりすることができるペンだ。その名は「metacil(メタシル)」。発売前にもかかわらず、ネット上で話題になっているが、どのような特徴があるのか。開発者に聞いてきた。
試し書きは「永」で
――商品が完成して、手ごたえはありましたか?
大杉: 会社の同僚に使ってもらったところ、とてもいい反応でした。当社は文具メーカーですが、メタルペンを使ったことがない人が多くて。「ペン先が金属なのに書けるの?」「鉛筆の進化版として訴求できるのでは?」といった声がありました。
現在は発売前になりますが、想定以上の受注がありまして。当初予定していた在庫に対し、3倍以上の注文が入りました。社内で「大変だー」「大変だー」となって、その後、急ピッチで生産したのですが、それでも追いつかない状況が続いていました。予定よりも2カ月ほど遅れてしまいましたが、ようやく発売できそうです。
――ではでは、メタシルで書いてみますね。自分の名前「土肥義則」と……。うーん、紙によって、濃く書けたり、薄くなったりしますが、視認性は悪くないですね。あと、消しゴムで消せることはできますが、通常の鉛筆に比べてちょっと消しにくい感じ。これは改良の余地あり、といったところでしょうか。ちなみに、試し書きに自分の名前を書きましたが、どういった文字を書く人が多いのでしょうか。「あいうえお」とか?
大杉: 永久の「永」が多いですね。なぜ「永」が多いのかというと、「とめ」「はね」「はらい」といった基本的な技法が一文字に含まれているからなんですよね。
――ほほー、ちょっとした雑学ですね。では、最後の質問を。メタシルの形は「8角形」になっていますが、これに意味はあるのでしょうか?
大杉: パッと見て、鉛筆と思われるようにしたかったのですが、6角形だとちょっと“ひねり”がないかなあと。6角形よりも8角形のほうが角がとんがっていないので、持ちやすいかなあと思いまして。あと、「8」は「永久」の意味もありますので、ユーザーには長く使っていただきたいという願いも込めて、8角形にしました。
――あ、またまた「とめ」「はね」「はらい」の「永」の文字がでてきましたね。本日はありがとうございました。
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