「天下一品」が大好きな小学生の折り紙は、なぜ社長に届いたのか:スピン経済の歩き方(1/6 ページ)
ラーメンチェーン「天下一品」の店舗に、男子小学生から折り紙が届いた。その男の子は病気と戦っていて、大好きな天下一品に作品を送ったというのだ。同社の社長は小学生と面会する予定だが、この話をどのように受け止めた人が多いだろうか。SNS上でも話題になっていて……。
「大好きなラーメンを作ってくれる神様のような人に会えるなんてうれしいよ。将来は天下一品で働きたいな」――。
病気と戦う小学生のそんな健気な言葉を耳にして、思わず“こってり”とした涙が頬をつたってしまったという人も多いのではないか。
6月5日、鶏がらと十数種類の野菜を煮込んだ独特の「こってりスープ」で知られる「天下一品」を運営する天一食品商事の木村一仁社長が、生まれながらに心臓病を患う男子小学生と、近く面会をする予定だと『毎日新聞』が報じて、静かな感動を呼んでいる。
2022年4月、男の子は大好きな天下一品の長府店(下関市)に、約10日間かけて制作をした店員を模した折り紙作品を寄贈した。それを知った木村社長が「会いたい」と家族に連絡をとったというのだ。
実はこの男の子はコロナ禍に2カ月かけて折り紙で、47都道府県のご当地キャラクターを制作しており、今年2月にはその取り組みに心を打たれた県知事や個人の協力で、作品が図書館で展示されたこともある。病気と戦いながら創作に向き合う姿に木村社長も感銘を受けて、今回の「神様との面会」が実現したというわけだ。
そんな心温まるニュースを受けてSNS上で大いに盛り上がった。天下一品ファンは「さすがオレたちの天一!」と熱烈支持、そこまでファンではない人たちも「客をバカにしたどっかの牛丼チェーンと大違いだ」なんて称賛をしている。そんな中で意外と多かったのが、「面会」そのものより以下のようにそこに至るまでプロセスに対する評価である。
「このようにひとつの店舗に寄せられた話をちゃんと社長にまであがっているのが素晴らしい」
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