品薄状態が続くタビオ「親指サック」 発売当初は低調だったのに、ジワジワと伸びていった背景:メールがきっかけ(1/2 ページ)
タビオの「親指サック」がヒットしている。男性向けに発売した当初は、売れ行きが好調ではなかった。女性客に注目されるようになった背景は?
「靴下屋」を展開するタビオの「親指サック」が好調だ。同商品を親指に着用すると、爪先が靴下に直接あたらないようになる。「親指の爪先のせいで靴下に穴があいてしまう」という顧客の不満を解消するためのアイテムだ。着用時に指抜けしないように、履き口を口ゴム仕様にしている。
親指サックを販売しているのは、「靴下屋」「Tabio」「TabioMEN」といった約160の店舗とオンラインショップで、現在も品薄の状態が続いているという。なぜ、このような商品を開発するに至ったのか。広報担当者に聞いた。
2015年3月にある顧客から送られてきたメールが開発のきっかけとなった。メールには、「足の親指が長く、かつ上に反っているので、靴下にすぐ穴が開いてしまいます」「親指カバーを商品開発していただけませんか」といったことが書かれていた。このメールを創業者が読み、同年11月にメンズソックス2店舗とオンラインストアで紳士用の親指サックをテスト販売した。ただ、当時の売れ行きは思わしくなかったという。
20年9月、同社は公式Twitterで紳士用親指サックスのことを投稿した。すると、思った以上の反響があっただけでなく、「女性用サイズも欲しい」という要望が寄せられた。21年2月に女性用の開発に着手。同年7月にWeb限定で販売をした。同年9月に公式Twitterでタイツ着用時に利用するのはどうかと提案したところ、再度注目されるようになった。
以前は、1ペア(両足用に各1個の計2個)220円で販売していたが、現在は2ペア(計4個)で550円となっている。
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