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「歩いて稼げる」STEPN、崩壊論高まる 大物投資家のSNSが中国封鎖引き金か浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(4/7 ページ)

現実世界で歩いた分だけお金が稼げる「STEPN」は、世界で200〜300万ユーザーを獲得した注目のブロックチェーンゲームだ。しかし5月末に中国ユーザーの規制が発表されると、ゲーム内のNFTやトークンの価値は数日で暴落。とはいえ中国当局に目をつけられないよう先手を打ち、うまく対処している。

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 仮想通貨分野では過去5年にわたって、中国の規制が相場を揺らす「中国ショックが繰り返されている。

  • 17年9月:金融当局が仮想通貨取引所の閉鎖を決定。1週間で相場が20%急落した。その後のコインチェック事件の影響もあり、仮想通貨市場は長い冬の時代に入った。中国の有力取引所はこの時期にシンガポールなど他国に移転した。
  • 19年夏:中国人民銀行がデジタル人民元構想を公表。中国でブロックチェーン・仮想通貨ブームが起きるが、詐欺やねずみ講も増えて再度規制強化に向かう。
  • 21年春:マイニング禁止
  • 21年9月:仮想通貨の取引・サービスを全面禁止。仮想通貨と法定通貨の交換や仮想通貨同士の交換、情報仲介も禁止し、違反者の刑事責任も追及する。

 中国は以前から政府がコントロールできない仮想通貨に否定的で、特にデジタル人民元が登場してからは、それ以外のデジタル通貨を一切認めない姿勢を強めている。

 21年秋から中国でもメタバースやNFTが盛り上がっているが、中国内の発行企業は自主規制してNFTを「デジタルコレクション」と呼んでいる。交換価値を持たせると規制に引っ掛かるためマーケットプレイスもなく、あくまで「自分で保有するコレクション」との位置づけだ。

 と考えると、マーケットプレイスでNFTのスニーカーを売買したりゲーム内で暗号資産を交換するSTEPNは中国ではNGだろう。

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