台湾人が好む日本の観光スポット ディズニー・USJを抑えたトップは?:登らないけど見てみたい
訪日インバウンド向けサービスを提供するアジア・インタラクション・サポート (名古屋市)は、日本旅行に関心のある台湾人にアンケートを実施。約3000人から回答を得た結果、人気の観光スポットでは、「富士山」がトップとなった。都道府県では、北海道に支持が集まった。
訪日インバウンド向けサービスを提供するアジア・インタラクション・サポート (名古屋市)は、日本旅行に関心のある台湾人にアンケートを実施。約3000人から回答を得た結果、人気の観光スポットでは、「富士山」がトップとなった。都道府県では、北海道に支持が集まった。
人気の観光スポットランキングは、台湾人の自然や寺社仏閣に対する関心の高さがうかがえる結果となった。
「富士山」に続き、「東京ディズニーリゾート」「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」がトップ3入り。4位には「立山黒部アルペンルート」が入り、ランク外だが「雪の大谷」も支持を集めた。「立山黒部アルペンルート」の認知度の高さが見て取れる。
このほか、「上高地」「奥入瀬渓流」など自然を楽しめる名所が上位となったほか、9位「浅草寺」、10位「清水寺」、11位「厳島神社」、17位「出雲大社」などに人気が集まった。
「富士山」に登らないのに支持を集める理由
アジア・インタラクション・サポートが運営する旅行メディア「歩歩日本(ブーブーニホン)」編集長で、台北出身の張維中さんは、富士山に高い支持が寄せられた理由についてこう説明する。
「ほとんどの人が『富士山』を選んだ理由は登山ではないと思う。富士山は日本の象徴の一つ。有名だから一度見に行きたいという方が多い。山に登らなくても、富士山の周辺、例えば温泉旅館など、遊びながら富士山も見える周辺のエリアに興味を持っている」
富士山の人気は、台湾人の日常アイテムにも見られる。
台湾最大の交通系ICカード「悠遊カード(Easy Card)」は、日本のようなフラットな名刺タイプもあるが、キャラクターなどを模した3Dタイプのものが人気。5月には、富士山を模したおみくじつきの交通系ICカードが販売され、高い人気を見せているという。
人気の都道府県ランキングは?
人気の都道府県ランキングでは、「北海道」が1位を獲得。「東京」「京都」が上位3つに入った。4〜5位の「大阪」「沖縄」に続いた6位「静岡」、7位「山梨」は富士山の人気を反映した結果となっている。
張さんは「北海道は台湾人にとって、『普段の台湾の日常生活では体験できないこと』が体験ができる地域。冬の雪景色だけでなく、夏頃にみられる広い花畑も人気が高い。美味しい海鮮を堪能できる場所というイメージも強い」とコメントする。
日本政府観光局によると、コロナ禍前の2019年に日本を訪れた台湾人は489万人。人口2360万人の台湾で5人に1人が日本を訪れており、日本は台湾の人々にとって最も人気の観光地となっている。
調査は2月9日〜3月9日の1カ月間、インターネットで実施。有効回答者は2913人だった。
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