酒蔵経営を学べるボードゲーム「蔵咲」開発 日本酒の消費拡大狙う:世界発信へ英語版も
日本酒専門の飲食店を運営するチドリアシ(東京都新宿区)は、ゲームデザイナーのカナイセイジ氏が監修した日本酒の酒蔵経営ボードゲーム「蔵咲(くらさく)」を製作し、クラウドファンディングサイトで先行販売を開始した。
日本酒専門の飲食店を運営するチドリアシ(東京都新宿区)は、ゲームデザイナーのカナイセイジ氏が監修した日本酒の酒蔵経営ボードゲーム「蔵咲(くらさく)」を製作し、クラウドファンディングサイトで先行販売を開始した。日本酒の消費が減少している今、ボードゲームを通して日本酒業界の盛り上げを狙う。
蔵咲は、各プレイヤーが酒蔵の経営者である蔵元となり経営手腕を競い合って遊ぶボードゲーム。蔵人(従業員)に見立てたワーカー駒や、さまざまなカードやボードを使用する。
各プレイヤーは経営者として限られた経営資源の中で米の原料調達や、移り変わる需要に合わせた日本酒の製造・販売まで一貫して行う。酒蔵経営をボードゲームとして忠実に再現し、本物さながらの酒蔵経営を体験できる。
蔵咲は、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で先行販売する。支援に対するリターン(お返し)には、ボードゲーム本体のリターンのほか、蔵見学や試飲付きリターン、特別日本酒とボードゲームのセットなどを用意した。
ゲームを発案・企画したチドリアシの和田雄磨代表は、プロジェクトの目的として「日本酒の消費が低迷する中で、『日本酒を通して以前のように人とつながれるツールをつくりたい』という思いにたどりつき、世界に向けて日本酒を広めるために英語版も開発した」とコメントした。
農林水産省によると、日本酒の国内出荷量は、ピーク時の1973年には170万キロリットルを超えていたが、ほかのアルコール飲料との競合などで年々減少。2018年以降は国内出荷量の減少幅が大きくなり、21年では約40万キロリットルまで減少している。
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