パソナの淡路島移転計画はどうなっている? 家族で引っ越した社員が語ったリアルな日常:長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/5 ページ)
パソナが着々と社員の淡路島移住を進めている。実際に働いている社員はどういったことを考えているのか。現地で増えている商業施設の状況も取材した。
さまざまなレストランも充実
淡路島北部、淡路市内でのパソナの商業施設の展開は、西海岸にとどまらない。
内陸部でも、17年には兵庫県立淡路島公園にアニメパーク「ニジゲンノモリ」をオープン。「クレヨンしんちゃん アドベンチャーパーク」「NIGHT WALK 火の鳥」が設営された。
ニジゲンノモリはこの後、強化を続けていて、19年に「NARUTO&BORUTO 忍里」、20年に「ゴジラ迎撃作戦」、21年に「ドラゴンクエスト アイランド 大魔王ゾーマとはじまりの島」をレストラン「ルイーダの酒場」を併設してオープン。
22年は「鬼滅の刃」とのコラボイベントで、日没してからのアトラクション「ナイトウォーク那田蜘蛛山」、日中の「謎解きウォーク 花降る里と幻の絶景」を開催中だ。
また、淡路島公園利用者の利便をはかるレストランも順次オープン。17年、島の食材を使った「モリノテラス」。18年、ラグジュアリーホテルで、料理は国内外に13店のレストランを持つ山下春幸シェフ監修の「グランシャリオ 北斗七星135°」。21年、前出のルイーダの酒場をオープンしている。
淡路島公園外にも、21年に野菜が主役の農家レストラン「陽・燦燦」をオープン。古民家風の建物は建築家・坂茂氏によるもので、紙管を使用した地球環境にやさしい建築に仕上がっている。
同年には、3つのタイプの異なる滞在型フレンチレストランが並ぶ、「オーベルジュ フレンチの森」もオープンしている。宿泊しなくても利用できるランチタイムには、芦屋のマダムたちが外車に乗って食事を楽しみに来る光景がよく見られるそうだ。芦屋からは車なら片道1時間足らずでアクセス可能だ。有閑階級の時間を使うにはちょうど良いくらいの距離感のようだ。
22年に入って、3月に海賊料理レストラン「はじまりの島 海神人(アマン)の食卓」オープン。
5月には、座禅やヨガのスポットにして禅坊料理の店「禅坊 靖寧」をオープンした。
東海岸にはこれまでパソナは商業施設を手掛けてこなかったが、21年4月、「パソナワーケーションハブ鵜崎」の近くにコンテナを活用した「淡路シェフガーデン」をオープンした。これは、全国から約30店のコロナ禍で多大な影響を受けた飲食店を支援する目的でつくられた集合型のレストラン施設。海鮮丼、親子丼、パンケーキ、唐揚げ、フレンチ、イタリアン、ラーメン、きしめんなど、多士済々の飲食店が出店。タマネギなどの地元野菜、地元で採れた魚介や淡路牛といった淡路島の食材を巧みに使った料理が、全般に目立つ。カラフルに着色されたコンテナ店舗に、白いパラソルの座席が並び、海に面した眺めも良い。ここに来るだけでも、なかなか魅力的な食事がそろっていて、選択に迷う。
このように、パソナが淡路島で手掛ける活性化事業は多岐に及んでおり、本稿では一部を紹介したに過ぎない。
いわゆる人材派遣のパソナにとどまらない、同社の事業の多彩な側面が見られる。
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