ラグビー中継に「22万円!」 凸版印刷の“見たことがないトライ”が面白い:週末に「へえ」な話(4/5 ページ)
7月2日、ラグビー日本代表は、フランス代表と戦ったものの、残念ながら負けてしまった。スタジアムで熱い戦いが広げられたわけだが、東京の渋谷で盛り上がったイベントがある。これまでになかった企画は……。
参加者の声
1人当たり3万5000〜4万円に設定して、その人たちを満足させるためにはどのような“仕掛け”が必要なのか。先ほど紹介したように、これはいい、これはよくないという知見を生かす形で、イベントの企画を練っていった。スタジアムではなく、快適な空間でのエンタメを満喫できる場所はどこがいいのか。料理はどのようなメニューがいいのか。飲み物はどのような銘柄を用意すればいいのか、など。
元日本代表の真壁伸弥さんらの解説や、DJによる実況中継、音楽の演出を行うことも決めた。先ほど紹介したように、昨年の代表戦のときに、元代表のゲストが各席を回って解説するサービスが好評だったので、今回も取り入れた。当日、やはり盛り上がっていて、サインを求めたり、話し込んでいたり、本人の筋肉を見て驚いたり、そんな姿を何度も目にする。
試合は残念ながら負けたものの、多くの参加者から「よかった」「楽しかった」といった声がでてきた。ただ、その一方で、課題も見えてきた。ラグビーのルールをよく知らない人でも理解できるように、できるだけ分かりやすく解説したところ、詳しい人からは「うーん、もっと専門的な話を聞きたかったなあ」という声も。また、試合をじっくり観戦したい人からは「うーん、照明や音楽といった過剰な演出はいらないのでは」といった指摘も。
こうした課題は、どのようにすれば解決できるのか。このイベントは「初心者向けです」「じっくり観戦したい人はお断り」といった文言を見せれば解決するかもしれないが、そういった話でもない。ターゲットを絞りながらも、多くの人に楽しんでもらわなければいけない。現時点でまだ解決策は見つかっていないが、次回以降の宿題として受け止めているようだ。
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