楽天証券の楠社長、「国内で最大の口座数を持つネット証券会社」とアピール
楽天証券は7月9日、投資家向けのオンラインセミナーを開いた。登壇した楠雄治社長は「6月に800万口座を超え、国内で最大の口座数を持つネット証券会社」になったとアピールした。
楽天証券は7月9日、投資家向けのオンラインセミナーを開いた。登壇した楠雄治社長は「6月に800万口座を超え、国内で最大の口座数を持つネット証券会社」になったとアピールした。
競合のSBI証券は、単体での口座数開示を2021年3月で取りやめている。傘下のSBIネオモバイル証券(21年6月に60万口座)、SBIネオトレード証券(20年7月買収時に約20万)の口座数を合わせ、22年3月末時点で845万の合計口座数を持つ。
楽天証券は、グループの楽天ポイントを軸にした顧客還元策を中心に急速に口座数と預かり資産残高を増やしてきた。しかし、ポイント付与によるコスト増大といった弊害も見え始め、22年に入ってからは戦略を転換してきている。
直近では、家族の楽天証券口座を相互にひも付けることで特典を付与する家族プログラムも開始した。「楽天グループにはたくさんの個人向けサービスがある。これらを紹介してお得な形で利用できるようにしたい」(楠氏)とし、グループサービスの割引クーポンなどを配布する。
また同日、米国株式の信用取引の注文受け付けをスタートした。これは、規制緩和により7月からサービス可能になったもので、楽天証券以外にSBI証券も7月中のサービス開始を予定しているほか、マネックス証券やauカブコム証券も提供を計画している。ただし、機能面およびスケジュール面で楽天証券が先行している。
「規制緩和のこのタイミングで、スタートできた会社は楽天証券だけだ」(楠氏)
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