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「コロナ禍」見誤った中国火鍋チェーン「海底撈」、海外事業切り離しで立て直し? 日本でも大量出店のち休業浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(2/6 ページ)

中国最大の火鍋チェーン「海底撈火鍋」を経営する海底撈国際控股が、海外事業部門を分社し、香港証券取引所に上場申請した。同社はコロナ禍で大量出店する「逆張り」戦略が失敗し、直近の決算で巨額赤字を計上。国内外の同時改善は難しいと判断し、重荷の海外部門を切り離したようだ。

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海外11カ国で97店舗展開

 海底撈は7月13日、海外事業部門を分社した「特海国際控股(以下、特海国際)」が香港証券取引所にIPOを申請したと公表した。分社の理由について、「国内事業と海外事業がそれぞれ独立した方が、資金調達や人材募集など経営改善を効率的に進められる」と説明している。

 1994年に四川省で個人経営の火鍋店としてオープンした海底撈は、待ち時間のジェルネイル施術や携帯電話の充電サービス、中国の伝統芸能「変面ショー」、カンフー麺などエンタメ要素と“神接客”で評判を呼び、2010年代には中国最大の火鍋チェーンに成長。18年9月に香港で上場した。


待ち時間に無料のネイルサービスも受けられる(筆者撮影)

 海外に進出したのは12年。15年には東京・池袋に日本1号店をオープンした。

 特海国際が上場申請時に提出した目論見書によると、海底撈の海外店舗は22年3月末時点で11カ国に97店舗。最も多いのが東南アジアの57店で、北米、オーストラリア、イギリスにも進出している。

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