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THE MATCH 2022が示したPPVビジネス成功の条件  日本のエンタメを変えるか経済アナリストが分析(2/5 ページ)

THE MATCH 2022での那須川天心と武尊のメインカードは5万6399人の観衆が堪能した。さらに1放送ごとに課金をして視聴権を得るPPV(ペイパービュー)は50万件を超えたという。この成功が日本のエンタメ業界をどのように変えていくのかを、経済アナリストの森永康平が分析する。

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Amazon Prime Videoの記録を更新

 Amazon Prime Videoでは、21年8月に配信された「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が配信初日に記録した動員数がレコードだといわれていた。だが、蓋を開けてみれば村田・ゴロフキンの一戦はその記録を更新してしまった。この一戦は『Prime Video Presents Live Boxing』の第1弾として放送されていたので、視聴者に続編があることを暗示していた。

 そして、日本でのPPVの可能性を実証した2例目であり、村田・ゴロフキンが打ち立てた新記録を早々に更新したのが『Prime Video Presents Live Boxing』第2弾として放送された井上尚弥とノニト・ドネアによるWBA・IBF・WBC世界バンタム級王座統一戦だった。

 2年前にさいたまスーパーアリーナでワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)のバンタム級・決勝が開催され、12ラウンドの死闘の末、井上尚弥がドネアを判定で下してバンタム級頂上決戦を制した。

 この一戦は英ボクシング専門メディア「ワールド・ボクシング・ニュース」で「ドラマ・イン・サイタマ」という異名をもって名勝負として紹介された。そして今回は「ドラマ・イン・サイタマ2」として世界中のボクシングファンが楽しみにした一戦だった。

 結果は井上尚弥が1ラウンドからダウンを奪い、なんと2ラウンド目で早々にドネアを倒して、日本人初の3団体統一王者となった。そして、その後、米国で最も権威があるとされる専門誌『The Ring』のパウンド・フォーパウンド(PFP)の最新ランキングで日本人初の1位に選ばれた。

 パウンド・フォーパウンドとは、仮に階級差がなかった場合に誰が一番強いのか、をランキング形式にして発表するものだ。

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大橋ボクシングジムのWebサイトより

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